テニスウェアの歴史とファッション

テニスをするのにテニスラケットやテニス専用のシューズが必要なのはわかりますが、服装についてはわざわざテニスウェアを用意する必要はあるのか?そんな疑問がふと生じたので、テニスウェアの歴史や規定について調べてまとめてみました。

テニスウェアとは

テニスのプレイ時に着用することを想定して作られれた服のことをテニスウェアと呼びます。スポーツショップに行けばテニスウェアとして販売されている商品はありますが、他のスポーツウェアと何が違うのかと言われれば明確な基準はありません。テニス用品メーカーがテニスウェアとして販売していればテニスウェアになるいうのが現実ではないでしょうか。

日本テニス協会(JTA)が主催する大会では、出場規約にテニスウェアの着用が義務付けられており、JTAが毎年、発行するルールブックに規定された要項を満たすテニスウェアの着用が求められます。大会ごとにテニスウェアの規定は微妙に異なる場合もあり、例えばウィンブルドン(全英OP)では白を基調としたウェアの着用が必須とされています。

どうにも判断がつきにくいようなウェアの場合は、最終的にトーナメントを統括するレフェリーがテニスウェアかどうかの判断を下すので、テニスウェアの線引きについてはかなり曖昧であるというのが現実です。草トーのような一般レベルの試合であれば極端にメーカーのロゴが目立つデザインや、明らかに運動に適さない格好でもない限りはウェアで注意されることはまずありません。

テニスウェアの歴史

テニスウェアはドレススーツの形からスタートしている。
引用:Twitterより

テニスの起源はもともと中世ヨーロッパの貴族がパーティのついでに遊ぶ室内レクリエーションにあります。そのため、テニスウェアという概念自体が最初はなく、パーティ時に着用していたドレススーツのままテニスのプレイがされていました

テニスの普及に伴い大会が開催されるようになると競技性が高まると、動きやすい服装が求められるようになり、テニスウェアが生まれました。競技性の向上に伴い男子はスーツのズボンだったウェアが短パンに、女子はロングスカートの丈の長さがどんどん短くるなど、現在のテニスウェアの形へと徐々に移行していきました。

テニスとファッションのあれこれ

テニスウェアには機能性だけでなく、デザインなど高いファッション性も求められています。どんなにテニスウェアとしての機能性が高くてもデザインが良くなければなかなか売り上げを伸ばすことができません。そもそもなぜテニスウェアにデザイン性が求められるようになったのでしょうか。

これはテニスの起源が貴族のレクリエーションにあることが一つの原因かもしれません。貴族の交流において、相手に好印象を与えるためには服装は非常に大切な要素となります。テニスの競技性が高まり、テニスウェアに機能性が求められるようになっても、テニスには社交という一面があったため、ファッション性も同様に大切にされてきたのでしょう。その結果として今日でもテニスウェアには高いデザイン性が求められているのではないでしょうか。

テニスウェアのファッション性

テニスウェアのファッション性の高さがわかるいくつかの例があるので紹介していきます。

ポロシャツはテニスウェアに起源がある?

ポロという競技でテニスの襟付きシャツのが着られるようになり、ポロシャツという名前が定着。

半袖の襟付きシャツのことを「ポロシャツ」と呼びますが、ポロシャツはテニスウェアが起源と言われています。馬に乗って行う「ポロ」という競技があり、この競技がイギリスを中心にヨーロッパで広がっていきました。ポロの選手がテニス選手が着用するウェアを見て、襟付きのシャツを着用するようになったことから、ポロシャツという名前が世間に定着したと言われています。

ちなみにポロシャツをテニスに限らずスポーツウェアとして大々的に販売したのはワニのマークで有名なアパレルブランドの「ラコステ」です。発売当初は襟付きシャツのことをラコステシャツと呼んでおり、ポロシャツという呼び名ではなかったそうです。ちなみにラコステの創業者であるラコステ自身は元プロテニス選手です。

ポロシャツは今日ではスポーツウェアとしてだけでなく、普段着用のウェアとして多くの人々に利用さえれていることからもテニスウェアのデザイン性、ファッション性の高さがよく分かります。

テニス選手がきっかけで生まれたブランド

テニス選手が立ち上げたアパレルブランドも多い。
引用:セルジオ・タッキーニ公式サイトより

先に紹介したラコステ以外にもテニス選手が関係しているアパレルブランドがあります。「フレッドペリー」「セルジオ・タッキーニ」、「ハイドロゲン」などが該当します。フレッドペリーとセルジオ・タッキーニは元プロテニス選手で、ハイドロゲンの創業者であるアルベルト・ブレーシはプロテニス選手を目指して留学するほどの腕前だったそうです。

テニスと関わりが深い人物から有名なアパレルブランドが複数生まれていることからも、テニスウェアに高いファッション性・デザイン性が求められるというのもなんとなく納得できてしまいますね。

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テニスウェアは日常使いも可能。

ポロシャツのようにテニスウェアが他のスポーツに利用されたりすることなどから、ファッション性だけでなく機能性が高いことが分かります。テニスウェアもデザインによっては決して派手なものばかりでないので、スポーツに限らず日常生活で使うことも十分に可能です。

テニスウェア=テニス中だけ着るものと考えると価格的には割高に感じてしまうかもしれませんが、日常生活でも着ることができるテニスウェアであれば販売価格もかなりお得に感じるかもしれません。次に新しいテニスウェアを購入する際は日常生活で着用することも想定してウェア選びをしてみてはいかがでしょうか。