テニスを上達させるための7つの方法

はじめに

テニスを趣味とする者やテニスファンなら、テニスを上達させたいといつも考えているだろう。そのためには幼いころから始めるのが理想だ。

現在活躍しているトッププロのほとんどが、幼いころからテニスを始めている。以前、幼いアンドレ・アガシがウッドラケットを持ってボールと戯れている映像(推定5~6歳)を見たことがある。アガシのようにプロは遅くても小学校の低学年(6~8歳)位からテニスを始めている。

生ける伝説フェデラーは8歳から始めており、錦織は10歳から始めたらしい。二人ともプロの選手の中ではやや遅い方だろう。錦織やフェデラーはテニスの他にサッカーなどのスポーツもしており、テニスに絞ったのが上記の年齢ごろなのだ。

1991年にウィンブルドン男子シングルスで優勝したドイツのミハイル・シュティッヒは18歳までサッカークラブに所属し20歳でプロに転向し、23歳でウィンブルドンを制覇している。テニスを始めたのは中学生くらいだった。彼のような経歴の選手は超特別だ。

トップで活躍する選手は、皆、研ぎ澄まされた運動能力を身に付けて生まれている。生まれ持ってすごい才能がある。彼らはテニスでなくとも他のスポーツでも一流になれる可能性があると思う。

このようなことからテニスを早く上達させたいのなら、できるだけ若い時に始める方がよいと思う。では、プロでなく、学生や趣味程度の者たちはどうしたらテニスを上達させることができるのだろうか?それについて、筆者の考えを以下に記していこう。

1 高いレベルの集団に所属する

中学生・高校生は、できるだけ上手な集団に入る方がよい。テニスの上達を望んでいるのなら、やはりレベルの高い集団で揉まれるのがよい方法だ。最悪なのは、所属する集団の中で、自分が一番上手い場合だ。その集団にいる限り劇的な上達は期待できない。そこで上達するためには、多くの試合に出場したり、他の集団に参加し、レベルの高い練習をしたりすることが不可欠だ。

筆者の息子は、中学時代ソフトテニス部でレギュラ-にもなれなかったが、高校進学の際は、全校制覇を何度もしているテニス部(硬式)に入部した。『創部以来の一番ヘタクソ部員』と仲間に揶揄されていた。このように生まれながらセンスのない者でも努力を積み重ねた。その結果、3年生のときには〇〇県優勝者の同期生(一番揶揄していた者)に公式試合で勝利するまでには上達していた。荒波に揉まれると強くなれるものだと感心したものだ。

このことから、中・高校生は、できるだけレベルの高い集団に帰属することがテニス上達への近道になる。

2 海外へ武者修行(テニス留学)に出る

大学生は、自分の居場所から出て、海外へ武者修行に行くことを勧める。筆者の息子は、大学のテニス部で伸び悩んでいた。それに精神(心)のイップスのようになってテニスに対するモチベーションが下がり、負の連鎖に陥っていた。

そのとき親としてどうすればよいのかと考えた。帰属している組織や住んでいる場所を離れ、環境をガラッと変えるしかないという結論に至った。そして、海外に目を向けた。

アメリカに短期のテニス留学をさせることにした。学候補は、錦織選手が拠点にしているフロリダの『ニック・ボロテリー・テニスアカデミー』と、ロスにある『ワイル・テニスアカデミー』の2つだ。金銭的な理由で最終的にワイルにした。ニックはワイルの約2倍の費用がかかる。家族で話し合い、ニック1回分はワイル2回分と同じ金額がかかるのだから、ワイルに行くことにした。より多くの時間を海外で過ごす方がよいと決断したのだ。

そして、最初は2週間、2度目は約3か月のテニス留学となった。そこではボレーの練習を徹底的に指導されたそうだ。そのほかに、多くの外国人(アメリカ・ロシア・中国etc)などの若者と試合したり、遊んだりし、さらには大学のテニス部への参加、プロの試合観戦などの多くの経験ができた。もちろんテニスもそれなりに上達した。

このような経験を積み重ねたことで精神的にも強くなることができた。テニスの上達とともに人間としても成長することができたのではないかと捉えている。大学生であるなら、バイトをしてお金を貯めてでも海外へ武者修行に出ていくことをお勧めする。

ダブルバックハンドの練習

3 できるだけ毎日テニスをする

「30分でいいから毎日テニスをしなさい。」この言葉は、筆者がテニスを始めて、間もなくある上級者に言われた言葉である。そのころは、バックハンドとボレーが全く打てずにに苦しんでいた。社会人から、テニスを始めた者にとって毎日プレーするのはたいへんである。

しかし、この言葉には『少しの時間でもいいから、できるだけ毎日テニスをしなさい。それが上達への近道です。』というメッセージがある。このメッセージを思い出しながら、毎日テニスをすることはできないが、できるだけ練習回数を増やそうと心がけている。これは、テニス上達のための名言だ。

4 コーチに積極的に質問する

テニスにスクールに通っている人は、積極的にコーチの質問を投げかけるとよいと思う。どんどん質問してくるスクール生がいれば、テニスを教える立場である者は、その情熱に応えようとして質の高い指導をしてくれるはずだ。

直接レッスンを受けない時であっても、いつも気にかけてくれるようになり、多くのアドバイスをもらえるはずだ。それと同時に、テニスの練習環境と上達のチャンスも広がっていくことになることだろう。

そのときにアドバイスが理解できなくても、数か月後、または、数年後に「あのときの指導は、こういうことなんだ。」と実感できる日が来るだろう。その実感は、上達している証拠でもある。とにかく、どんどんコーチに質問し、専門家からの適切な指導を仰ぐことがテニス上達への近道なのだ。

5 自分の動画を見て修正する

テニスのフォームに対する自分のイメージは誰もがもっているはずである。しかし、本当にイメージ通りに体が動いているかどうかは自分自身ではよくわからない。自分のフォームにおいて完璧にメタ認知できている人はほとんどいないだろう。それを認知するには、やはり練習風景を動画で撮影することが一番だ。

最初はイメージと全く異なった動きをする自分の姿にショックを受けることだろう。しかし、それがよいのである。その相違点と自分のイメージを合わせていく作業がテニスを上達させることになるからだ。改善個所を見つけ、ダサいフォームの自分を華麗なフォームに修正する。これが、最良の方法なのだ。

今の時代スマホで誰もが簡単に撮影できる。おまけに動画共有アプリですぐに転送し、それを瞬時に見ることができる。こんなによい時代なのだから、仲間に自分のフォームを撮影してもらい、修正箇所を見つけよう。それを改善すると劇的な上達が期待できる。連写機能のある撮影機器を駆使してコマ割り画像を見ることも効果的な方法だと思う。

サーブ練習

6 めあてを立てる

テニススクールでも、仲間との練習でも1つのめあてを立てるとよい。ただがむしゃらにボールを打つだけでは、健康維持は期待できるが、テニスの上達はあまり望めない。上達をするためには、めあてを持って練習するとよい。

例えば、「バックハンドだけは、コートの枠内に入れる。」とか、「スマッシュはできるだけ高い打点で打つ。」または、「ベースラインから下がらずライジングで打つ。」などである。めあてを2つも、3つもつくるのではなく、1つがよい。めあてが、複数あると、どれもおざなりになり、めあてを達成することが難しくなるからだ。1つができるようになってから、新たなめあてを立てることにするのだ。

それができれば着実に上達するはずだ。筆者の現在のめあては、「セカンドサーブを確実に入れる」ことである。他の事はあまり気にしないでいるが、セカンドサーブの時だけは、全神経を集中している。(それでも入らないけど)

7 優れたプレーを見る

上達するには、よいプレーを見ることもよい方法だ。そのためには、プロの試合を見ることがよい。TV観戦もいいが、ライブで見ることをお勧めする。ライブは全く臨場感が違うからだ。

国際大会実業団大会などが日本各地であるので、近くで開催された場合、足を運び観戦するとよいと思う。テニスの技術よりも戦略の組み立てなどで、得るものが大きいはずだ。

最後に

このようにテニスを上達させるためのことを書いたが、筆者自身も発展途上である。数年前にはもうこれ以上上達できず、現状維持するのが精一杯なかもしれないと思っていた。しかし、この2・3年は少しだけ上達したと思う。

理由は2つある。1つは、試合に出るようになったことだ。試合を想定し、練習するようになった。試合が近づくと練習に対するモチベーションが高まるので、結構真剣に練習するようになる。だから、これからも定期的に試合に出場していきたい。

テニスを通してのかけがえのない仲間

もう1つはテニス馬鹿たち』を中心にして仲間で楽しく練習していることだ。みんなでワイワイガヤガヤ言いながら練習し、試合に出場し、連敗を重ねている。

負け戦が多いので皆、あまり上達していないのかもしれないと思っていた。しかし、それは杞憂だった。都心から帰省した息子がそのサークルに参加して、「みんなずいぶん上達していると思うよ。」と言った。毎日仲間を見ている筆者には彼らの上達の度合いはわからない。しかし、久しぶりに彼らのプレーを見た者が言うのであるからきっとそうなのだろう。そのことを伝えると、とても喜んでいた。

やはり上達の一番の近道は、よき仲間と巡り合えることだろうな