【ショット別】最適なテニスのグリップは?

グリップの種類をマスターしよう

グリップの握り方には色々な種類があり、どのグリップを使っているかでその人のプレースタイルをある程度予想することができます。

どのような持ち方があるのか、メリット・デメリットを含めて簡単に説明していきます。

コンチネンタルグリップ

写真のように、ラケットを真っ直ぐにし、利き手を上から被せるように持ちます。


包丁を握る感覚に近く、フレームでボールを地面にドリブルするときの握り方のイメージです。

メリット

  • ラケットが伸ばしやすくなるため、守備範囲が広がる。
  • タッチの感覚がわかりやすい。
  • スウィングがコンパクトになるため、低いボールを返しやすい。

デメリット

  • 打点が後方になるため、トップスピンをかけづらい。
  • グリップと手首の向きが並行になるため、前の打点や高い打点で打ちづらい。

イースタングリップ

ラケットの面に利き手を合わせ、そのままグリップまで下ろして握ります。


握手したときの感覚に近く、ラケットを握り腕を真っ直ぐ伸ばした際に、ラケット面が斜め下を向くような持ち方です。

メリット

  • 打点が体の前になる。
  • 手のひらの感覚で捉えやすい。
  • どのショットにも対応できるグリップなので、色々なボールに対応しやすく、オールラウンドに打てる。
  • 打点が前になることにより、ボールのスピードが出やすい。

デメリット

  • 高い打点で打ちづらい。
  • 強いトップスピンを打つのが難しい。

ウエスタングリップ

ラケットを地面に置き、上からかぶせて握ります。

イースタン同様、ラケットを握り腕を真っ直ぐ伸ばした際に、ラケット面が下を向くような持ち方です。

メリット

  • 打点がさらに前になり体の近くになる。
  • 高い打点が打ちやすい。
  • トップスピンをかけやすい。
  • 打点が前になることにより、強いボールにも押されづらい。

デメリット

  • スウィングが大きくなるため、低い打点が打ちづらい。
  • タッチの感覚がつかみづらい。
  • ラケットが伸ばしにくいため、守備範囲が狭まる。
  • ボールのスピードを出しづらく、スイングスピードがある程度必要となってくる。

セミイースタン・セミウエスタン

イースタンとウエスタンの中間のグリップ。

両者それぞれメリット・デメリットが合わさったもっともポピュラーなグリップなので、初心者におすすめです。

手のひらの感覚で打ちやすく色々な球種を打つことにも適しているので、ショットの感覚が掴めてきたら適したグリップに変えていくと良いでしょう。

ショットに応じたオススメのグリップ

では、どのようなプレースタイルならこれらのグリップを選べばいいのか。

ショットに応じた、オススメのグリップを紹介します。

サーブ

初級者:イースタングリップ

手のひらに近い感覚で打てるため、面のコントロールがしやすく、安定したサーブを打つことができます。

初中級者〜上級者:コンチネンタルグリップ

回転をかけやすく、プロネーションを使うことでスピードも出すことができます。

ボレー

コンチネンタルグリップ

ボールがフォアにきても、バックにきてもすぐに反応できるようにするために、どちらでも打てるコンチネンタルグリップが望ましいでしょう。

フォアボレーのチャンスボールやスイングボレーなどは、イースタン〜セミウエスタンの方がパワーも出て打ちやすいケースもあります。

スライス

コンチネンタルグリップ

ボールを上から下に切るようにしてスイングするため、コンチネンタルグリップが適しているでしょう。

トップスピン

イースタン〜ウエスタングリップ

イースタングリップでも回転はかけることはできますが、スイングの際にラケットが前に出て行きやすいため、それなりの技術が必要となります。

ウエスタングリップに近づくにつれて回転量を増すことができます。

最後に

グリップを変えると打点も変わってきますし、打つ球の種類、球速も変化します。守備範囲にも影響しますので、安易に簡単にグリップを変えるのはおすすめしません。

調子が悪いからとグリップをころころ変える人も多いですが、調子が悪い原因はグリップではなく、正しい打点で取れていないケースが非常に多いです。

仮にグリップを変えたことが影響して調子が悪くなった場合でも、すぐ戻したりするといつまでたっても身につきません。しばらくはうまくいかない覚悟を持っておきましょう。

しかしグリップ変更をすることで自分の思い描くボールをより打ちやすくなるのは事実です。

グリップを変えるということは、プレースタイルを変えるということに繋がります。自分がどのようなプレースタイルを目指したいのかをよく考え、それぞれのグリップの特性を理解した上で理想的なグリップを見つけましょう!