テニスが健康にもたらす好影響とは?

運動が心身の健康にいい影響を及ぼすことは周知の事実です。テニスも「生涯スポーツ」の1種として認知されていますが、健康に具体的にどのような影響を及ぼすのか具体的なデータが何かないかと気になったので調べて記事にしました。

生涯スポーツとは。

生涯スポーツとは児童から高齢者まで幅広い年代層が対象となるスポーツのことを指し、一般的な競技スポーツに比べて運動強度は低いものを指します。競技力の向上よりも、余暇としての楽しみや心身のリフレッシュを目的に実施されることが想定されるスポーツのことです。

文部科学省は現在、「国民のだれもが、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会の実現」を掲げて生涯スポーツの普及に力を入れています。

生涯スポーツとして挙げられる競技は?

生涯スポーツとして下記のような競技が挙げられます。

  • 水泳
  • 剣道
  • テニス
  • ゴルフ
  • ダーツ
  • 卓球
  • バレエ
  • ダンス

どの競技も児童と高齢者が一緒になってプレイできるのが特徴です。生涯スポーツの特徴としてはチームスポーツよりも個人スポーツの方が多いようです。ほとんどの競技はプロのような競技スポーツとしての一面もあり、レベルに合わせてそれぞれの楽しみ方があります。

寿命が延びるテニス。

テニスが生涯スポーツとして推奨されているのには理由があります。テニスをプレイすることでさまざまな健康面のメリットを得ることが可能です。ある調査データによるとなにも運動をしない人に比べて寿命が大きく伸びるという結果が報告されています

2017年に8万人を対象にして実施されたイギリスの調査では他の有酸素運動に比べてテニスを実施している人の平均寿命が長くなるという調査結果が公表されています。

イギリスの調査結果を受けて、更なる調査がデンマークで8600人を対象に実施されました。25年に渡る記録データから、定期的に実施していた運動の種類と死亡時期を照合したところ、テニスを定期的に実施している人は、何もしない人に比べて平均で9.7年長生きするという結果が報告されています。

当該調査では定期的に実施する運動として、テニス以外にサイクリング、水泳、ランニング、サッカー、バドミントンなどが挙げられており、テニスはその他のスポーツと比較しても圧倒的に長寿になる人の割合が多いことが報告されています。

テニスの次に長寿だったスポーツはバドミントンの6.2年で、それでもテニスとは大きな差があることが分かりました。ちなみに当該調査では被験者の社会的、経済的地位、年齢を調整して結果を調べても調査結果には大きな変化がなかったとのことです。

テニスはなぜ長寿につながるのか?

なぜテニスが他の競技に比べて長寿というデータが出たのでしょうか。あくまでも予想の範疇にはなりますが、考えられる要素を挙げていきます。

全身運動により身体に適度な負荷がかかる。

テニスに限った話ではありませんが、運動を実施することで骨や心血管へ適度の負荷が加わり、加齢による身体機能を低下をなだらかにすることができます。テニスに限らず、健康維持のために定期的な運動が推奨されている理由はここにあります。

ストレス軽減効果がある。

運動をすることで、脳の交感神経が優位になり、ストレスを低減させる効果持つセロトニンやエンドルフィンなどの脳内ホルモンが分泌されるといわれています。事実、定期的に運動を実施する人は一般的な人に比べてうつ病に罹患する確率20~30%ほど低下するという研究結果も出ています。

運動による疲労から寝つきも良くなり、生活リズムが改善されるなど副次的な効果も期待できます。

コミュニケーションによるメンタルの安定。

テニスが他の生涯スポーツと大きく異なる点は一緒にプレイする人とコミュニケーションをとる機会が多いところです。人とのコミュニケーションを通してさまざまな情報に触れたり、好奇心を持つことで生き生きと長生きすることができます。

人間は社会的動物であり、本来は集団で協力し合って生活を営んできました。年を重ねて、仕事から引退し、社会的なつながりが無くなってしまった人は一気に老け込み、病気の発症リスクも高まることはよく知られています。人間にとってどれだけコミュニケーションが重要かがよく分かるはずです。

テニスのプレイを通して他者とのコミュニケーションが増えることで精神面が安定し、長寿につながることは決して不思議なことではありません

テニスをすることで得られるさまざまな効果。

USTA(アメリカテニス協会)は公式サイトや上記の動画でテニスをプレイすることのさまざまなメリットを挙げ、テニスをプレイすることを奨励しています

健康面に関するメリットはもちろんですが、テニスを通して他者とのコミュニケーションやチームワークなど、円滑な人間関係を築く能力も身に付けることができます。こういった能力は若年層にとっては特に大きなメリットとなります。

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コロナ禍で注目されるテニスの競技特性。

コロナウィルスの世界的な流行により、人との間に一定の距離を確保する「ソーシャルディスタンス」という考えが一般的になっています。特にコロナウィルス感染によって重症化が懸念される高齢者にとっては死活問題といっても過言ではありません。

コロナの感染を恐れて外出を控えるなど、運動する機会が以前に比べて低下している人も多いはずです。

テニスはコンタクトスポーツでもなく、プレイ相手との距離を取ることが容易です。テニスは屋外スポーツですから換気をする必要もありません。

テニスはプレイ中にタオルや飲み物を共有しないなど適切な対策を取れば感染リスクを限りなく低くすることができ、コロナ禍でも安全にプレイができるスポーツといえます

まだまだ、ワクチンが本格的に実用化されるまである程度の時間はかかりそうですが、そんな状況でも実施可能なテニスは健康を意識して何か運動を始めようとしている人にはぴったりです。

心身両面に効果のあるテニス。

テニスをプレイすることで健康面で得られるメリットは非常に多岐に渡ります。年を重ねてから新しいスポーツを始めるのは腰が重いという人も多いと思いますが、競技人口の多いテニスは、自分のレベルに合わせてプレイ環境を見つけることが可能で、何歳からでも始めやすいスポーツです。

健康面でさまざまなメリットがあるのは大きなメリットですが、それ以上にテニスをプレイすること自体に大きな楽しみがあります。多くの人が年を重ねてもずっとテニスを継続しているのがそのなによりの証拠です。

人生80年と言われる時代ですが、健康な心身があってこその長生きです。年を重ねても健康に生き生きと過ごしたいという思いがあれば、今からでも遅くはないのでテニスを始めてみてはいかがでしょうか。