フェレール引退 ~君のファイトとバックハンドは永遠に忘れない~

フェレール 出典:David Ferrer

2019年5月8日、 男子テニスのムチュア・マドリッド・オープン で一人のテニス選手が引退した。

そのプレーヤーの名前は、デビド・フェレール。あだ名は『鉄人』または、リトル・ビーストと呼ばれていた。175センチという身長は、錦織選手よりも3センチ低い。

190センチ前後の選手が活躍する現代テニスの中では、極めて小柄な体格である。にも拘わらず、常にトップ10内に入り、ビック4(ナダル・フェデラー・ジョコビッチ・マレー)からも、対戦相手として厄介な相手”と思われていた。(なぜか、錦織選手にはよく負けていたと思うが…)

小柄なフェレールが敵を倒すときは、大相撲で小兵力士の『炎鵬』が巨漢力士に勝つようなカタルシスに似たものがあった。筆者だけでなく多くのテニスファンが同じように感じたのではなかろうか。

特に、フェレールのバックハンドが好きだった。彼はバックハンドでは『舌』をペロッと出しながらスイングことがよくあった。その様が、滑稽でもあり、また、非常にかわいらしくもあった。

あのユニークな『ベロ出し』が見られなくなると思うとても悲しい。

ダビド・フェレーという名選手ついて簡単に紹介したい。

デビド・フェレールについて


国籍 スペイン
出身地 同・ハベア
生年月日 1982年4月2日(37歳)
身長 175cm
体重 73kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2000年
引退年 2019年
ツアー通算 29勝
シングルス 27勝
ダブルス 2勝
生涯通算成績 811勝490敗
シングルス 734勝377敗
ダブルス 77勝113敗
生涯獲得賞金 31,436,645 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 ベスト4(2011・13)
全仏 準優勝(2013)
全英 ベスト8(2012・13)
全米 ベスト4(2007・12)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 3回戦(2005)
全仏 2回戦(2009)
全英 1回戦(2003-06・09・18)
全米 2回戦(2004・06)
国別対抗戦最高成績
デビス杯 優勝(2008・09・11)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 3位(2013年7月8日)
ダブルス 42位(2005年10月24日)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

同胞のラファエル・ナダル選手の方が強いので彼ほど目立たなかったが、長い間上位に位置していた。相手選手が嫌がるくらい粘り強くボールを拾い、チャンスがあれば全身全霊でボールを叩き、ポイントを重ねていた。

プレースタイル など

上位選手の中でも屈指のリターナー

強靭な下半身が生み出す俊敏なフットワーク

無尽蔵のスタミナ

フォア、バックハンドともにコンパクトで粘り強い典型的なベースライナー

生まれながらのファイター

ウォリアー(戦士)

引退試合

(出典動画)TennisTV;David Ferrer’s Illustrious Career Ends After Defeat To Alexander Zverev | Madrid 2019

勝ったズべレスは非常に悲しそうな表情をしている。負けたフェレールは、すがすがしい表情をしている。

誰の引退試合でもせつないものだ。

引退セレモニー

(出典動画)TennisTV; David Ferrer Retirement Ceremony & Emotional Speech | Madrid 2019

多くのファンや関係者、家族から祝福され感無量のフェレール。観客は、フェレールの功績をたたえ、惜しみない拍手と声援をおくっている。とても感動的な引退セレモニーである。彼が多くのファンに愛されていたことがよっくわかる。

引退のコメント


「今日のような形で別れを言えるとは思っていませんでした。昨年は高いレベルでプレーしようと努めました。明日仕事がある人もいるだろうけど、ここにいるみんなが僕を応援してくれて、それだけが心に残っていることです。絶対に忘れません。」

「今日の試合だけ負けても悲しくないです。今まで負けた時は、いつも悲しいものでした。今日は違います。今日は楽しみたかったです。そして、心の底から楽しめました。序盤はよかったです。ブレークできましたしね。でも昨日の試合が終わった時、水分不足でとても疲れていました。ズべレフ相手に勝つには、最高のコンディションで臨まなくてはなりませんでした。」

「自分の望むレベルで2試合続けてプレーするのは、身体的には現実的でありません。それが選手としての終わりが来た理由の1つでした。引退する場所と瞬間を選び、それを大好きな人たちと共有できるなんて、とても幸せです。」

「マドリッドと全仏オープンで優勝はできませんでした。本当に勝ちたい大会では優勝できませんでした。トロフィーは家にいくつかあるけど、本当に欲しいのは、みんなからの愛。本当にありがとうございました。」

フェレールの人間性

引退のコメントにもあるように、応援してくれた人や多くのファンに感謝している。彼の人間性がこのコメントからよくわかる。

トップの選手からもその人間性について高く評価されている。彼はテニスのプレーだけではなく、豊かな人間性で多くのファンの心を鷲掴みにしていたのだ。

終わりに

このような名選手が引退することはテニスファンとして非常に寂しい。しかし、これだけの選手なのだから、今後何らかの形でテニス界に貢献していくことだろう。そして、フェレールは多くのテニスファンの心の中に永遠に生き続けることだろう。

あのベロ出しバックハンドとともに….

(出典画像)http://cdn.tennis.com/uploads/wysiwyg/2012/12/09/201209091141421157189-p2@stats.com.jpg
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