日本テニス界期待の若手「望月 慎太郎」の将来を予想。

出典:朝日新聞デジタルより

2019年のウィンブルドンで日本人史上初の男子Jrシングルスで見事に優勝を果たしたのが望月慎太郎です。日本男子テニス界のフロントランナーである錦織圭と同じように望月選手もフロリダのIMGアカデミーでテニスの腕を磨いています。

これまでの望月選手の戦績から、今後シニアでどのような活躍が期待できるのか。過去のウィンブルドンJrの優勝者のその後や、錦織選手のシニア以降期の成績と比較しながら予想していきます。

望月 慎太郎

2003年生まれの17歳(2020年時点)です。公表されているデータでは身長174㎝、64㎏右利きの両手打ちバックハンドです。日本人男子で初めて四大大会の男子シングルスJr部門(ウィンブルドン)を制覇しています。

17歳なので身長はまだ伸びる可能性がありますが、体格的には決して恵まれた選手ではありません。プレイスタイルはストロークをコースを打ち分けながら相手を動かして、ミスを引き出すようなタイプです。

17歳ながら既にATPランキングのポイントを保持しており、ATPチャレンジャーツアーにも参戦するなど、錦織選手と同じようなステップを踏みながらシニアへの移行を進めています。

ジュニア時代の主な戦績。

望月選手のJrでの戦績を調べてみました。

ITF男子Jrシングルスランキング最高位:1位
2019ウィンブルドン・男子Jrシングルス:優勝
2019全仏オープン・男子Jrシングルス:ベスト4
ITF 男子Jrシングルス・グレードⅠ:通算2勝

ITFのグレードⅠの大会はグランドスラムの一つ下のカテゴリーで、ATPツアーでいうとマスターズ1000大会に相当するようなレベルの大会です。上記の戦績は全て昨年の2019年のもので、望月選手は16歳のシーズンで既にジュニアではトップレベルの実力を持っていたことが分かります。

2020年よりシニアへ移行。

引用:kyodo.newsより

17歳となった2020年シーズンより、望月選手は戦いの場をJrからシニアへと移し、ITFの下部大会に参戦するようになりました。コロナの影響でトーナメントが3月から中断されているため、参戦した大会数は少ないものの、下部ツアーレベルでは十分戦えています。

既にATPランキングはシングルスで732位、ダブルスで473位と日本では高校2年生にあたる世代ながら、かなり高い世界ランキングを保持しています。

ちなみに望月選手と同じ2003年生まれでATPランキングを保持している選手は世界全体でもわずか12人しかいません。その中でも望月選手は2番手の位置につけています。若いうちからATPランカーになると成功するというわけではありませんが、テニスファンとしては否が応でも期待してしまいます。

望月選手のジュニア時代の戦績から将来を予想。

望月選手と同じような戦績をJr時代に残した選手はその後、シニアでどの程度までランキングを上げていくのでしょうか。気になったので調べてみました。

ウィンブルドン男子ジュニアシングルスの過去の優勝者は?

赤枠がウィンブルドンJrの過去の優勝者。
引用:Wikipediaより

2000年以降のウィンブルドン男子Jrシングルス優勝者のシングルスのキャリアハイランキングを調べてみました。最高位は3位一番低い選手で300位でした。単純に平均順位を出してもあまり意味を持たないのでランキングの分布で考えてみました。

TOP10に入った選手は3人で割合でいうと約15.7%50位以内に広げると11人となり、約57.8%100位以内なら12人で約63.1%とかなり高い数字となります。ちなみにJrでトップレベルだった選手がシニアで結果を残し始めるには2年程度の時間が必要と言われています。

シャポバロフもJr時代にウィンブルドンを制覇している。
引用:テレグラフより

2018年の優勝者の最高位は272位で、まだまだこれからランキングを上げていく段階の選手なので、データとしては除外してもいいかもしれません。仮に除外して計算すると、50位以内に入った選手の割合は約61.1%となりますから、望月選手が将来的に50位以内に入るのは十分現実的な話と言えます。

錦織圭との比較。

錦織選手がJrからシニアへ本格的に移行したのが、望月選手と同じ17歳になる2006年シーズンからでした。その年の錦織選手の戦績と比較することで望月選手の現時点での立ち位置が見えてきます。

錦織選手は17歳になるシーズンにITFカテゴリーの大会で優勝:1回、SF:2回が主な戦績で、一つ上のカテゴリーであるATPチャレンジャーは2大会に参戦し、2R進出が最高でした。

一方、望月選手はコロナの影響もあり、大会参戦数自体が少ないものの、ATPチャレンジャーは錦織選手と同じように2大会参戦しており、1大会で2R進出の結果を残しています。

錦織圭と望月慎太郎の17歳のシーズンを比較。
引用:ATPより

2人の対戦した相手のランキングを比べると、望月選手は既に100以内の相手と対戦し、競った試合をしていることが分かります。トップ選手相手に競った試合をしたことで望月選手も大きな手応えを得たはずです。

試合結果だけ見れば今のところ望月選手は順調にシニアへの移行を進めているように感じます。

2008年に錦織圭は18歳でツアー初優勝を達成。

ちなみに錦織選手は18歳になる2007年シーズンにATPツアー大会の本戦には5回出場し、QF進出が1回、ATPチャレンジャーでは準優勝1回と飛躍の土台を作ります。そして19歳になる2008年シーズンにデルレイビーチでツアー初優勝。全米OPでは16強と一気に飛躍し、ATPツアーに定着しました。

望月選手が錦織選手のように2年後の19歳になるシーズンにツアー優勝するのは難しいかもしれません。しかし順調に成長すれば四大大会の本戦出場は比較的な実現性が高いのではないでしょうか。

あくまでも個人的な希望的予測ですが、2022年シーズンでランキング100位以内に入り、四大大会の本戦で勝利を掴むことができれば望月選手はツアーに定着するようなレベルの選手になると思います。

望月選手以外の若手にも期待!

2018年の全仏Jrダブルスで優勝した田島尚輝(右)
引用:スポニチより

錦織選手の活躍により、日本人でも世界と戦えるという意識が生まれ、男子では杉田祐一ダニエル太郎西岡良仁と多くの選手がツアー優勝するなどツアーレベルで活躍する選手が増えてきました。

今、活躍している選手たちに続く存在として望月慎太郎には多くのテニスファンが期待しています。年齢とウィンブルドンJrシングルス制覇という実績から大会WCを貰えるチャンスも多く、望月選手は既に若手の中では大きなアドバンテージがあるといえます。

望月選手以外にも日本には20歳前後の若手選手の中には、ITFジュニアランキングで最高2位を記録した綿貫陽介や、2018年の全仏Jrダブルスで優勝した田島尚輝などがいます。彼らが望月選手と一緒に今後ツアーで活躍し、今以上に日本テニス界を盛り上げてくれたらと願うばかりです。