テニスの発祥起源

テニスの起源は紀元前のエジプトの宗教儀式に関するものと言われているそうですが、その実態はよく分からないというのが本当のところのようです。

メンケ(Frank G. Menke)はこの ことについて、「コート・テニスの起源は大昔の霧の中に包まれてい る」と言っているそうです。

テニスの元祖は、B.C.500年頃のエジプト,またはペルシャに発しているといわれたり、ギリシャやローマでは現在のテニスとつながりがあると見られるLapaumeに似たゲームで、ハンドボール(Game of handball)という球戯が行なわれていたという説があるそうです。

平手でボールを壁に打ち当てて,はね返ってくる球をまた平手で打ち 返して遊ぶ遊戯が古くから自然の間に行なわれていました。

これが発展して、一つの球を二人で交互に壁に打ちつけて、その返球を相手が打って失敗した場合は得点として、勝敗をき めるという形になったようで、このゲームは手でボールを打ったことから、ハンド・ボールと呼ばれたり、5本の指を使うことからファィ プズ(Fives)と名づけられたりしました。ファイブズはロ一マの浴揚から生まれたいう説もあり、B.C. 500年頃と思われるということです。

このハンド・ボールはアイルランドでも始められ、イングラン ド、スコットランド、ウェールズなどでも行なわれ、それがフランスに渡り、 ラ・ポーム(La Paume)となって発展しました。Paumeはフランス語の 「掌」の意味で、Handよりは球を打つ手の平(パーム) に重きを置いた名称。
ラケット(Racket)の語源だといわれるアラビア語 の“rahat”およぴラテン語の“raha”はいずれも「掌」のこと。

その頃用いられていたボールは,羊毛や髪の毛などを,布や革の袋 につめたものだそうですから、現在のゴム球に空気を入れたものよりは重くて固く、掌でたたくと痛かったでしょうね。やがて手袋が用いられ、さらに一層球のはね返りをよくするために指 の間に細ひもを張り,このひもが現在のラケットのガットに進歩したそうです。