プロの試合を観戦してみよう!
プロテニス選手は、私たちの想像以上に日々トレーニングを重ね、ボールを打ち、選手によっては厳しい食事制限を行っている場合もあります。現役中は人生の全てをテニスに捧げていると言っていいかもしれません。
そういった「選手の生き様」がプロの試合には色濃く表れています。それは、実際に会場で観戦したほうがはっきりと感じられるものです。日頃からテニスをプレーしている方はもちろん、いつもはテレビ越しに応援しているだけの方も、現地でプロの試合を観戦してみませんか?
プロの試合を観戦する目的は人それぞれ
「会場まで足を運んでプロの試合を観戦するなんて、敷居が高そう」と思っている方もいるかもしれませんが、実際に会場に行ってみると老若男女、実に様々な目的の観客がいます。
あこがれの選手のプレーを生で見たい
好きな選手がいて、その選手のプレーを見たい・応援したいという目的の方が最も多いでしょう。日本では国際大会が行われているので、トップレベルの外国人選手も多く来日します。
自分のプレーの参考にしたい
テニススクールに通っている方や、仲間とコートを借りてプレーしている方、またスクールのコーチなども多く来場しています。シングルスはもちろん、普段なかなか放送されないダブルス選手の試合を近くで観ることで、自らの上達のきっかけが見えてきたり、生徒さんに教える方法を学べます。
プロの練習を見学したい
有明コロシアムでは、一部コートの練習見学にはチケットが必要ない場合もありますので、テニス部の学生さんなども来場しています。無料でトップ・プロの練習を見学できる機会はほとんどありません。そして、華やかに見えるプロ選手も、毎日地道な練習を行っていることがよく分かります。練習を見ることで、選手や試合を見る目が変わるかもしれません。
日本で行われる主な国際大会
日本国内では、年間30大会ほどの国際大会が開催されています。今回はその中でも、ATPとWTAに属する主な国際大会をご紹介します。
男子
楽天ジャパンオープン(ATP500)
毎年10月の初めに、東京の有明コロシアムで行われる男子の国際大会です。ATP500に属し、世界ランキング10位以内の選手も複数エントリーします。錦織選手を最も近くで応援できる大会です。
慶應チャレンジャー
毎年2月に、慶應義塾大学日吉キャンパスで行われる男子の国際大会です。ATPチャレンジャーツアーに属し、将来が期待される海外選手や、日本の次世代エース候補選手がエントリーします。
兵庫ノアチャレンジャー
毎年11月に、兵庫県立三木総合防災公園内のビーンズドームで行われる男子の国際大会です。こちらも慶應チャレンジャー同様、ATPチャレンジャーツアーに属しています。
女子
東レ・パンパシフィック・オープン(WTAプレミア)
毎年9月中旬に、東京の有明コロシアムで行われる女子の国際大会です。WTAプレミアに属し、世界ランキング1位の選手もエントリーするなど、ハイレベルな大会です。大坂なおみ選手を最も近くで応援できる大会です。
花キューピット・ジャパン・ウィメンズ・オープン(WTAインターナショナル)
毎年9月上旬に、東京の有明コロシアムで行われる女子の国際大会です。WTAインターナショナルに属します。国内の選手はもちろん、海外からも有名選手が数多くエントリーします。
まずは楽天ジャパンオープンがおすすめ
さて、ここまで男女それぞれの主な国際大会をご紹介しましたが、テニス観戦初心者の方には楽天ジャパンオープンをおすすめします。今や日本の国民的スポーツスターとなった錦織選手の試合は、国内(デビスカップを除く)では、楽天ジャパンオープンでしか見られません。また、楽天ジャパンオープンは来場者数が多く、企業ブースなどの賑やかな雰囲気も楽しんでいただけます。
会場概要
楽天ジャパンオープンの会場である有明コロシアムの最寄駅は、りんかい線の「国際展示場」駅と、ゆりかもめの「有明テニスの森」駅の2つがあります。駐車場は関係者優先になりますので、なるべく公共交通機関で来場しましょう。
チケットの取り方
楽天ジャパンオープンのチケットは「楽天チケット」が独占販売しています。登録には楽天会員登録が必要ですが、無料です。チケット販売は、先行抽選販売と一般販売があります。先行抽選エントリーは毎年8月頃に行われますので、それまでに楽天会員登録を済ませておきましょう。
目的別のおすすめチケット種類
- 近くで観たい方:コートサイド、コートエンド
- 全体を程よく観たい方:SS席
- なるべく安く観たい方:S席、A席
例年通りですと学割があるので、学生さんはさらにお得に観戦できます。2018年はデイセッション・ナイトセッションに分かれてチケットが販売された日がありました。日中は仕事や学校がある方はナイトセッションだけを買うなど、効率よく観戦することも可能です。
いざ当日!その前に?テニス生観戦マナー
会場への行き方、チケットの買い方、目的別のチケットを紹介して、あとは実際に楽天ジャパンオープンを観戦していただきたいところですが、テニス観戦にはマナーがあります。観る側のマナーが悪いと試合進行を妨げてしまうので、ぜひ守っていただきたいです。
動画撮影をしない
試合中の動画撮影は、国内外問わず全ての大会で禁止されています。写真撮影は許可されていますので、思い出は写真に残しましょう。
カメラのフラッシュは切る
カメラでの写真撮影の際、フラッシュをたいてはいけません。オート撮影モードになっていると意図せずフラッシュが光ってしまい、試合が中断することもあります。予めオフにしておきましょう。デジタル一眼レフカメラの場合は「オートフォーカスランプ」もオフにすることを忘れずに。
音の出るものを持ち込まない
デビスカップを除く全ての大会で、音の出る応援グッズは禁止されています。また近年多く見られる旗やうちわなどのグッズは顔より下に持ち、周囲の方の迷惑にならないようにしましょう。
プレー中は声を出さない
テニス観戦の基本マナーです。特に選手がサーブの動きに入る瞬間は、なるべく音を立てないように気をつけましょう。
「ため息」をつかない
熱いラリーが続いていても、ポイントが決まるまでは静かに観戦しましょう。また、たとえ自分が応援している選手がポイントを落としても、残念な気持ちは声に出さないように心がけることをおすすめします。観客の発する「ため息」は会場中に響き渡り、ネガティブな空気を作ります。選手にはポジティブな声援を送ってあげてください。
席の移動は選手の休憩間のみ
試合中は、2ゲームごとにエンドチェンジがあり、選手も休憩します。観客の移動は、この「選手がベンチに座っている間」のみ許されています。もしゲーム再開までに席に戻れなかった場合は、その場でしゃがむ・立ち止まるなど、動かないようにしましょう。
コート上の両選手に敬意を払おう
自分の応援している選手だけではなく、相手選手もまた同じように1つの試合のために日々鍛錬し、1つの勝利にこだわっていることを決して忘れてはいけません。両者に敬意を払いましょう。
楽天ジャパンオープンの楽しみ方は試合観戦だけじゃない!
練習見学
前述の通り、楽天ジャパンオープンでは外のコートで行われる練習を見学することができます。ほとんどのコートではチケット(席種は問わない)が必要ですが、一部は無料で見られるエリアもあります。
フードコートも充実
楽天ジャパンオープンでは、会場(コロシアム)内はもちろん、無料のエリアにも多くのキッチンカーが並んでいます。毎日通っても全部は食べきれないかもしれません。事前に買ったものを会場に持ち込むこともできますが、ビンに入った飲み物は持ち込み禁止です。入場前にペットボトルに移し替えましょう。
新作ラケットの試打も可能
会場外にはラケットメーカーのブースもあるので、楽天ジャパンオープンの時期が新作ラケットの発売と重なれば、各企業の新作ラケットをいち早く試せる場合もあります。2018年大会ではヨネックスが新ラケットの試打会を行っていました。
プロの迫力を体中で楽しもう!
今回ご紹介した楽天ジャパンオープンは、男子の国内最高峰の大会です。錦織選手はもちろん、過去にはフェデラー、ナダル、マレーなど「ビッグ4」と呼ばれる選手も優勝しています。
同じく女子の国内最高峰である東レ・パンパシフィック・オープンも、世界ランキング1位の選手やグランドスラム王者が多く参加します。そういったトップ・プロ選手の試合中の息遣い、ルーティン、時には感情の切り替え方など、全てを感じられる場所は有明コロシアムしかありません。
テニス好きならばぜひ一度、プロの試合を生で観戦してみてください。
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