レベルを問わず、ラケットやシューズを含めてテニス用具を新しく購入する際にはいろいろと迷う方も多いと思います。そんな方々に向けて今回はテニスコーチをしている私自身がどのように用具を選んでいるのか、自身が利用している用具も含めてご紹介していきます。
価格と機能性のどちらを重視するか。
ラケット、シューズ、そしてウェアとどの用具にしろ機能性が上がれば、それに伴い価格も高くなります。もしも金銭的に余裕があるのであれば間違いなく機能性の高い商品を購入することをオススメします。
ウェア
ウェアについては夏場は速乾性、冬場は保温性と動きやすさがそれぞれ重要になり、価格は主に機能性によって決まります。ウェアのデザインは好みの問題なので自由に選んで問題はありません。
テニスウェアはブランド間で多少の価格差があります。ナイキのような有名ブランドは他ブランドに比べると少し高い価格設定になっています。個人的な印象ですがブランド力によって価格を上げているだけなので、こだわりがなければユーザーの少ないブランドを選んだ方がお得な買い物ができます。
シューズ
テニスのプレイに直接的に大きな影響を及ぼすため、少しでも機能性の高いシューズを購入することをおすすめします。テニスシューズの価格帯は6,000~15,000円程度になりますが、個人的には各メーカーの最上位モデルを購入するべきだと思います。
高価格モデルのシューズの方が、クッション性が高く、重量も軽いため足への負担が軽減されます。長時間プレイするほどその違いを強く実感するはずです。
また、シューズは疲労以外にも怪我の予防にもつながるため、高価格帯の製品を選ぶ価値は十分にあるはずです。
テニスシューズを安く購入する方法
1足15,000円は高いと感じる人がほとんどだと思います。そこで、少しでも安くシューズを手に入れる方法として、型落ちした旧モデルを購入するという方法があります。
ショップでは新しいモデルが発売されると旧モデルを30~50%ほど割引して販売することがよくあります。1年程度の差であればシューズの機能に大きな違いもないため、出費を少しでも抑えたい人には旧モデルを購入する方法はおすすめです。
ただ、ショップやメーカーの人の話では、シューズは完成後すぐに素材の劣化が進行するため、少しでも新しい製品を履いた方が良いという考えもあるようです。
しかし、個人的な体感では新しいモデルで安い価格のシューズを買うのであれば、同じ価格で安くなった機能性の高い旧モデルを購入したほうが遥かにお得だと思います。
シューズを選ぶ際の注意点
テニスシューズを選ぶ際には2つほど注意すべき点があります。
メーカーごとのシューズの特徴を知る!
メーカーによってシューズの足型に微妙な違いがあります。例えばアディダスなら足の横幅が細い人向けなど、単純な足のサイズでは判断できない要素があります。
そのためシューズ選びの際にはまずお店に行き、各メーカーのシューズの足型の特徴について店員さんに確認し、必ず試し履きしたほうが購入後の失敗が減ります。
普段履きの靴と同じサイズを選ばない!
テニスシューズは普段履きの靴よりも少し大きめのサイズを選んでください。テニスはストップ&ダッシュを繰り返すためジャストサイズのシューズを選ぶとつま先に負担がかかり、足の爪が黒く変色してしまうことがよく起こります。
実際に私もテニスを始めた当初は普段履きの靴と同じサイズのシューズを選んでしまい、足の爪をよく黒くさせていました。後にシューズのサイズを1サイズ上げると足の爪が変色するようなこともなくなったので、もしお悩みの方がいればシューズのサイズを変更してみてください。
著者の使用シューズ
個人的にアディダスのシューズに憧れはあったのですが、足型の問題もあり履くことができませんでした。そこで、ディアドラ、Wilson、ヨネックス、プリンスなどいろいろなメーカのシューズを試した結果、私はアシックスのシューズに行き着きました。
いろいいろなシューズを試した結果、アシックスのシューズが耐久性、クッション性、素材の柔らかさなど総合的に最も優れていると感じたからです。もちろん人それぞれ感じ方は違うのでいろいろ試したうえで自分にとって最適なメーカーを見つけるのがベストだと思います。
ラケットの選び方。
ラケットはプレイスタイルによって選び方が大きく変わってきます。ではどのようにラケットを選ぶのか、注目するポイントごとに説明していきます。
フェイス面積
最近は昔に比べてラケットごとのフェイス面積に大きな差がなくなってきました。以前はフェイス面積が90~115平方インチほどの間でラケットごとに差がありましたが、現在はほとんどのラケットが100平方インチとなっています。
フェイス面積が大きいほどボールの飛びが大きくなります。力のない人は大きめのフェイス面積を、自分からしっかりとスイングしていく人は小さめのフェイス面積のラケットを選ぶと良いでしょう。
もしもフェイス面積で迷ったらとりあえず100平方インチのラケットを選べば特に問題はありません。
ストリングパターン
16×19、18×20など縦糸×横糸の本数を表したのがストリングパターンです。
一般的に粗い目のストリングパターンはボールに回転がかけやすく、ボールコントロールが難しいという特徴があります。一方、細かい目のストリングパターンはボールに回転はかけにくいが、ボールコントロールがし易いといった特徴があります。
自分のプレイスタイルやどんなボールを打てるようになりたいかによってストリングパターンは選ぶと良いでしょう。
フレーム厚
フレーム厚もラケット選びの一つの要素となります。フレームが厚い方がラケットからのパワーアシストがあり、ボールを飛ばしやすくなります。一方、フレームが薄いラケットは自分でしっかりとスイングしないとボールがあまり飛びません。
ラリーで左右に振られた時にラケットの力を借りて返球するのか、それとも自分でしっかりとスイングして返球をするのか、自分の筋力がどの程度あるかなどを判断してフレーム厚を選ぶと良いでしょう。
重量、スイングウエイト
重量についてはラケットそのものの重さと、ラケットどの部分に重さが偏っているかによって変化するスイングウエイトの2種類があります。ラケットそのものの重さを気にする人が多いですが、スイングウエイトの方がプレイにおいては重要になります。
スイングウエイトはラケットの先が重いトップヘビー、手元が重いトップライト、二つの中間のミドルバランスの3種類があります。ラケットそのものの重さよりもスイングウエイトの方が、ラケットを振ったときに重さを感じるかどうかに影響するので、ラケットはスイングウエイトで選ぶことをおすすめします。
スイングウエイトはラケット重量とバランスによって変化するため、実際に素振りをしてみて判断、もしくはお店で計測してもらって判断するしかありません。
重量が重いラケットの方が相手のボールに力負けしにくいというメリットがありますが、長時間プレイする場合には十分な腕の筋力が必要という難点があります。
一方、軽めのラケットはあまり筋力を必要としないというメリットはありますが、しっかり自分で振りきらないと相手のボールに力負けしやすくなるというデメリットがあります。
著者の使用ラケット
私が現在の使用しているラケットはBabolatのピュアドライブです。フェイス面積は100平方インチ。重量は300g。フレーム厚は23~26mmでストリングパターンが16×19となっています。
私がラケットを選ぶ際に以下のことを考えました。回転系のボールを上手く使いたいのでストリングパターンは16×19。試合で左右に振られることが多く、返球の際にラケットのアシストも欲しかったので、フレームは少し厚め。相手の球威に押されることを避けるために重量は300g以上。
上記のような条件に合致したのでピュアドライブを選びました。今はJTAレベルのボールスピードにも慣れてきたので、自分からしっかり振っていけるようなラケットにそろそろ変更しようかと考えています。
選び方が分かると購入すべき商品が決まる。
今回紹介したようなポイントに注目して商品を探していくと、自然と購入すべき商品が絞られるはずです。なんとなくでテニス用具を選ぶのではなく、明確な選択基準をもってテニス用具を選ぶとプレイの質も自然と向上していきます。
今回紹介した商品選びの方法が皆さんのプレイ向上のお役に立てたら嬉しいです。
- 投稿者プロフィール
- 阿部亮平
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