ドバイテニス選手権2019、フェデラー優勝&想像絶するドバイのテニスコート

出典:Pixabay

2019年3月、ドバイテニス選手権2019が開催されました。フェデラーの通算100個目のツアータイトル獲得が期待される男子シングルスなど見どころ満載の大会となりました。

さらにドバイは想像を絶するテニスコートを作ることでも有名です。この記事ではドバイテニス選手権2019決勝だけでなく、ドバイのすごすぎるテニスコートも紹介しています。

ドバイテニス選手権基本情報

ドバイ・テニス選手権(Dubai Tennis Championships)はアラブ首長国連邦ドバイのドバイテニス競技場で毎年2月から3月にかけて行われるテニストーナメント。別名で「ドバイデューティーフリー・テニス選手権」とも呼ばれている。男子はATP500シリーズ、女子はWTAプレミアで行われる。男女同時開催ではなく女子の大会の翌週に男子の大会が行われている。

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R・フェデラー、ツアー通算100勝達成!!

R・フェデラーがS・チチパスを6-4,6-4のストレートで破り、シングルスで自身100勝目のツアータイトルを獲得、ドバイテニス選手権としては通算8勝目を飾りました。

惜しくも準優勝に終わった対戦相手のチチパスは同年の全豪オープンで2連覇中のフェデラーに勝利しており、優勝の期待がかかったが悔しい結果となってしまいました。

しかしチチパスはドバイテニス選手権準優勝によって世界ランク10位に浮上、ギリシャ出身の選手として初のトップ10入りとなりました。

優勝後のフェデラーはインタビューで以下のように語っています。

「(ツアー100勝が)どういうことかわかっているので、この結果がすぐに僕を満足させてくれるだろうと思っています。正直に言うと、僕はこうした数字や記録が好きなんです。大体の人は僕のこういう数字や記録をいつも話題にする。僕がATPツアーでプレーするのはATPツアーがいろんな選手に勝つための場所だからで、いろんな国でプレーしました。皆さんが僕に期待しているように、どんなときもツアーは欠場しませんし、この100勝はそれを証明してくれます。だから今週は僕をワクワクさせてくれたんだと思いますよ。」

「正直に言うと、ここに勝てるだろうなと思って来ていなかったんです。全豪オープン以来プレーしていませんでしたし。ゲームの中でのプレーの進歩と決勝での良いプレーの積み重ねの上にドバイ8勝、ツアー100勝があると思います。いまとても幸せですね。」

ドバイテニス選手権2019決勝ハイライト

決勝のポイントはショートポイントだけでなく観客が盛り上がるようなラリーもあり、終始予断を許さない試合展開でした。

フェデラーはゲーム序盤にチチパスのサービスゲームをブレイクします。5-4で迎えた4度目のセットポイントでもブレイクし1セット目を獲得します。

第2セットはお互いにサービスをキープする拮抗したゲームが続きましたが、4-4からフェデラーがブレイクに成功、そのまま6-4でチャンピオンシップポイントを獲得し優勝しました。

サーブがとにかく良かった

ファーストサーブの決定率がとにかく良かった、と試合後にフェデラーは語っています。今だせるベストなプレーだったとのことで、本人にとっても満足のいく試合内容だったようです。

ドバイテニス競技場はハードコートで球速が芝やクレーに比べて速いことで知られています。さらに3セットマッチの試合であるため、ドバイテニス選手権はスピードが求められるツアーであることが分かります。

攻撃的なライジングや巧みなネットプレーを得意とするフェデラーにとって、ドバイテニス選手権は相性が良いツアーなのでしょう。

チチパス、決勝の激戦を語る

決勝のあと、チチパスは以下のように語っています。

「今日のフェデラーはとにかく攻撃的で、一切の隙を見せませんでした。彼がここまでアグレッシブなテニスをするとは思っていませんでした。試合中はまるで全てのボールを完璧にコントロールしているように見えて、打球も浮き上がるようにとても速く、次の準備をする時間をくれませんでした。

「とても速いテンポの試合でした。(今日のフェデラーは)本当に攻撃的なテニスでした。おそらく僕のサーブでは(ゲームメイクにおける)正しい判断はできなかったし、それが敗因だなと思っています。」

フェデラーのアグレッシブな強さが光った試合展開であったことがわかります。またツアー100勝にかける彼の意気込みもそのような圧倒的強さを感じさせたのかもしれませんね。

ドバイの想像を絶するテニスコート特集

地上約200m!!危険すぎるテニスコート

ペルシャ湾に臨む人工島に浮かぶ、ドバイで7つ星の最高級ホテルに格付けされている「ブルジュ・アル・アラブ」。このホテルは高さが328mあるのですが、その上部にヘリポートがあります。

なんとこのヘリポートはテニスコートに変身できます。これは世界で最も高い場所にあるテニスコートとして知られており、このコートで世界のトップテニスプレーヤーであるA・アガシとR・フェデラーがラリーをしたことがあります。

そのときの映像がこちらです。

よく見ると「柵」がありません。万が一外にボールが落下したら危ないな、などということは考えないのがドバイクオリティ。とにかくすごければ良いのです。

ブルジュ・アル・アラブの宿泊料金はどんなに安い部屋でも1泊15~35万円です。さらにこのテニスコートを私用で使うとなると一体いくらかかるのか、まったく想像もつきません。

まるで海中!建設予定のすごすぎるテニスコート

天空の次は海底だと言わんばかりに始まった壮大な計画がこの「海底テニスコート建設計画」です。

8+8 Concept Studioを創業したポーランドの建築家Krystztof Kotala氏は、アラブ首長国連邦ペルシャ湾沖のブルジュ・アル・アラブと人工島パーム・ジュメイラの間に海底テニスコートを建設する案を明らかにしました。それによると、テニスコートは全部で7面、コートの上はいずれもガラス張りの天井で、テニスの観戦をしながら壮大な海中の景色を眺めることができるというものです。

ロンドンの構造技術者協会(the Institution of Structural Engineers)のSara Fray氏は、これらのコートと観客を収容するためのガラス張りの天井には、幅約33メートル、重さ100トンにもなるガラスが必要になると指摘しています。地震や津波に耐えうる実現可能な建築構造にすることや緊急時に効率よく水上へ脱出できるルートを確保することなど、対処すべきことがいくつかあるそうです。

この建設に必要とされる資金は約2000億~3000億円とのことで、資金調達に関する詳細は明かされていません。

東京オリンピックのメインスタジアムの予算案が日増しに膨れ上がった件を思い返すと、3000億円で収まらないのでは?と疑ってしまいますね。

2020年にドバイで開催される万国博覧会に間に合わせたいというこの計画ですが、進捗状況は不明です。

もし完成したらぜひとも行ってみたいテニスコートですが、皆さんはいかがでしょうか?