【この文章は、あくまでもテニスを楽しく見るための『シャレ』です。】
2019年の全豪オープンで、大阪なおみが優勝した。筆者は、「大阪なおみ、グラフのように」のコラムで書いたが、全米オープン女子決勝では、セリーナのエキサイティングな言動のおかげで優勝を心から祝福することができなかった。しかし、全豪オープン大会は、アクシデントなど皆無で、試合内容も観客の雰囲気も完璧な優勝だった。
今回の優勝では、その瞬間に大きく手を広げて、全身で喜びを表現する大阪選手の姿が見られるはずだと思っていた。しかし、今回も前回と同じように、少しはにかみながらしゃがみこんで、うずくまってしまった。またもや喜びの表現は控えめだった。ある意味、はにかみ屋の日本人的な表現なのかもしれない。
その控えめな表現とは逆に優勝賞金は、なんと410万全豪ドルだ。日本円にして約3億500万円というとてつもない額だ。この金額を知れば、だれもが欣喜雀躍すると思うのだが・・・。
TVで、この賞金額を聞いた筆者は、実業団でテニスをしている息子と思わず顔を見合わせた。
そして、どちらが言ったのかはっきりと覚えていないのだが、「大阪なおみのスイング1回当たりいくら?」になるのかという話になった。そして、筆者は、1スイング当たり、およそ5万円、息子は、およそ10万円と予想を立てた。
同じスイングでも、ゴルフとテニスは似ていて違う
道具を振って、ボールを打つ競技では、ゴルフとテニスは共通している。ゴルフは19ホールを回るのにスイング数が少ない方が勝者となる。そして、試合ではスイング数の一番少ない選手が優勝する。
テニスはどうなのか。サーバーの立場で考えてみよう。 “エース”をとると、相手より、1スイング多くなる。相手と同スイング数のときもある。それは、自らのミスでポイントを失うときか、相手にエースを決められた時などだ。このように考えると、コート内に確実にボールを叩きこむスイングができる選手ほど、勝者となる。(ラインぎりぎりが望ましいが)そして、的確にコート内に入れる鋭いスイングを持ち、体力をあまり使わない選手がトーナメントを勝ち続けていくのではないだろうか。
大阪なおみVSクビトバで検証
そこで、2019年の全豪オープン女子決勝の『大阪なおみVSクビトバ』の試合で検証してみた。
決勝戦は、3セットのフルセットマッチだった。全部のスイングを数えるのはめんどうなので、1セットのスイング数全部を数え3倍することにした。
ダブルフォルトは2カウントする。ネットにかかるのも、ラインオーバーもカウントする。また、エース級のボールに果敢に飛びつきラケットに当てようとした場合もカウントすることにした。しかし、相手にエース級のボールを決められ、あきらめて動こうとしないときは、カウントしないことにした。また、レシーブはカウントするが、相手のサーブがダブルフォルトになり、そのボールをラケットに軽く当て、かわすようなスイングはカウントしないことにした。
とにかく、ボールに向かって走り、全身全霊でボールをひっぱたくスイングは、全てカウントしたということだ。
1スイング当たり〇〇万円?
第 1ゲーム・・・11スイング
第 2ゲーム・・・4スイング
第 3ゲーム・・・4スイング
第 4ゲーム・・・16スイング
第 5ゲーム・・・21スイング
第 6ゲーム・・・15スイング
第 7ゲーム・・・30スイング
第 8ゲーム・・・8スイング
第 9ゲーム・・・5スイング
第10ゲーム・・・8スイング
第11ゲーム・・・21スイング
第21ゲーム・・・21スイング
タイブレーク・・・17スイング
合 計 ・・・181スイング
181スイング×3セット=543スイング
305,000,000÷543=561,694
1スイング当たり56万円
我々の予想金額をはるかに超える結果となった。
大阪選手は1スイングで、56万円も手にしている。1つのスイングで日本の平均的なサラリーマンの給料以上を稼いでいる。
前回のUSオープンの優勝金額はさらに高い。検証していないが、1スイング60万円くらいにはなると思う。
錦織選手のスイング単価は?
大阪選手の1スイング単価を知ったら、やはり錦織選手のスイングはいくらなのか気になり始めた。男子の場合5セットマッチなので1スイング当たりの単価は大阪選手より低くなるはずだ。また、彼は長いラリーを得意とする選手なので、さらに単価が下がると予想される。
2019年の全豪オープン4回戦 『錦織圭VSパブロ・カレーニョ ブスタ』で検証 賞金26万ドル(約2000万円)
第 1ゲーム・・・12スイング
第 2ゲーム・・・11スイング
第 3ゲーム・・・41スイング
第 4ゲーム・・・33スイング
第 5ゲーム・・・53スイング
第 6ゲーム・・・54スイング
第 7ゲーム・・・30スイング
第 8ゲーム・・・29スイング
第 9ゲーム・・・15スイング
第10ゲーム・・・12スイング
第11ゲーム・・・11スイング
第12ゲーム・・・7スイング
タイブレーク・・・54スイング
合 計 ・・・365スイング
365スイング×5セット=1,825スイング
20,000,000÷1,825=10,958
1スイング当たり11,000円くらい。
このような結果になった。
得意のロングラリーをしながら戦術を組み立てる錦織選手ならではの結果となった。
残念なことに、この試合で激しく体力を消耗した錦織は、次の試合、対ジョコビッチ戦を体調不良で途中棄権してしまう。長いラリー中心の試合を続けると体が悲鳴をあげ、トーナメントを勝ち続けていくことが非常に困難になる。是非、錦織選手には1スイングの単価が上がるような内容の試合をして欲しいと思う。そのためには、
サーブの質とリターンの精度を向上させる必要があると考える。
まとめ
このようにラケットのスイングをお金に換算することは不謹慎で選手に対して失礼なことだ。しかし、プロテニスプレーヤーは、テニスでお金を稼いで生活している。特に、賞金やスポンサー料でお金が中心だ。プロのスポーツ選手は、常に、お金と密接にかかわっている。
今回、筆者が提案したのは、『スイング給』という概念?である。これは、テニスを楽しく観るための1つの要素になると思う。この概念は、グランドスラムで優勝する日本人選手が出てきたからこそ、浮かんできたアイディアだと思う。
これからもテニスプレーヤーには、お金をたくさん稼いでもらい。そして、我々に夢と希望とあこがれを与え続けてとほしい。グランドスラムで2度も優勝した大阪選手には、なおさら期待している。そして、彼女には、1スイング56万円を超え、1スイング当たり100万円を突破できるような勝ち方をしてほしいと思う。
他の選手を寄せ付けない唯一無二の選手になることを願っている。
※この文章を最後まで読んでくださった読者のみな様。テニスを楽しく見るための『ネタ』または、『シャレ』と捉えてください。そして、「そんなわけないよ!」と笑い飛ばしてください。
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決勝だけじゃなくて1回戦からの合計で計算しないとダメじゃない?
大坂なおみの一振りに値段をつけるとは面白い。全豪オープンの優勝金額は日本円にして約3億500万かぁ、結構な額が賞金だとは知っていたけど改めて聞いてやっぱり凄いと思う。それだけの功績を大阪選手は成し得たという証拠だ。本人もトロフィーや表彰台に登るよりも賞金を手にして初めて優勝の実感が湧くんじゃ無いだろか。しかし1スィング56万とか草生える。
コメントありがとうございます。このような馬鹿げた文章におつきあいいただき、感謝!頑張って書いた甲斐がありました。