人気テニス漫画の「ベイビーステップ」では主人公が独自のテニスノートを作成し、それを活用しながらものすごいスピードで上達していく様子が描かれていました。
漫画を読んで真似してみようと考えた人も多いかもしれませんが、何をメモすればいいのか分からず、実践できていないという人も多いのではないかと思います。
今回はそんな方に向けて、コーチ目線でどのようにテニスノートを作成、活用すればいいのかをお伝えしていきます。
自分自身の現状を把握する。
まずテニスノートを作成するにあたって、自分自身の現在のプレイスタイルや得意なショットや苦手なショットなどを書き出していってください。
コーチとしてレッスンをしていると漠然と上手くなりたいというだけで、どのショットをどのように改善したいのかを具体的に考えていない人が多いことに気づかされます。
ストローク(フォア、バック)、ボレー(フォア、バック)、サーブ、スマッシュと基本的なショットの得意不得意を把握して、各ショットをどう改善していきたいのかを考えることがテニスノート作成の第一歩となります。
改善点を確認して実際に練習へ。
改善したいショットや技術が具体的になれば、実際にそれを練習していきます。練習を進めていく前に、コーチなどにアドバイスを求め、現状と理想のズレを認識し、改善していくためのポイント(コツ)を教えてもらってください。
スクールに通っておらず、アドバイスをしてくれるコーチがいない人は、プライベートレッスンや、サイトでの技術解説記事などを参考にして、気になったポイントをノートにメモしておいてください。
ノートにまとめたポイントを意識しながら実際にコートで練習を行い、練習後は練習前と比べ、どの程度改善が出来たかをノートに書き込んでください。
テニスノートにメモすべきポイント。
ノートに書くべきポイントをいくつか挙げておきます。何を書いて良いか分からない方は下記を参考にノートを作成してみて下さい。
①打点
テニスをする際に最も重要な要素です。メモすべきポイントが分からなければまずは打点を変える必要があるかどうかを考えてみて下さい。
②ラケットの動き
テイクバックからボールを打つまでのラケットの動きに注目しましょう。ラケットが不自然な動きをしていると思ったようにボールに対して力を加えられず、回転も上手くかけることができないので、ラケットの動きを意識してメモを取るのも有効です。
③身体の使い方
上体の捻りや腕の位置など上半身の動きと、膝の曲げ伸ばしやボールを打つ際のスタンス、体重移動など、下半身の使い方など、身体をどうやって動かしているかも意識してみて下さい。
特に下半身の動かし方、使い方は地面からの反力を効率的にボールに伝えるためには重要になります。
技術的な部分で言えば、前述した3点から改善すべきポイントを探していけば十分テニスノートを作成することが可能です。
テニスノートの応用的な使い方。
技術的な部分以外にも試合における戦術やポイントパターン、メンタル面などもテニスノートにメモしていくとより自分のテニスの引き出しが増えていきます。
応用的な内容についてもどんなことをメモすればいいのかお話ししていきます。
①試合中の戦術についてメモ!
試合でポイントを取る確率が高いパターンをメモしていくと、困ったときにプレイに迷いが生じなくなります。自分がポイントを獲得しやすい展開や、相手にやられて嫌だったパターンなどもメモしておくと、そのうちどんな相手にも対応できるほど戦術的な引き出しが増えていきます。
②試合中の精神状態をメモする。
ダブルフォルトをしてしまったときや、ブレークポイントやセットポイントなどの重要なポイントをプレイする際の心理状態など、コートチェンジ間にメモしておくと試合後の反省にかなりプラスになります。
自分がどんな心理状態でプレイをして、そのポイントを実際に獲得できたのか、それとも落としたのか。落としたのであれば次回以降は同じ失敗を繰り返さないように意識の持ち方を変えるようにするなど、メンタル的な内容もテニスノートにメモすることでよりプレイの改善に役立てることできます。
③対戦相手からのフィードバックをメモ。
テニスは対戦相手があってのスポーツです。自分が気持ちよくプレイしていても、相手にとってストレスがなにもなければ試合に勝つことは難しくなります。
勝ち試合はともかく、試合に負けた場合は、試合後に相手にアドバイスを貰うと、改善点だけでなく、気づいていなかった自分の強みを知ることもできたりします。そういった点もノートにどんどんメモしていきましょう。
最大のポイントは継続すること!
いかがだったでしょうか。テニスノートをどのように書いていくかのイメージを掴むことが出来たのではないでしょうか。
一番大事なことはテニスノートを作るのであれば継続してずっと書いていくことになります。面倒かもしれませんが、地道に継続できる人が上達していくのはテニスに限ったことではありません。
興味を持った方はぜひ自分のテニスノートを作成してみて下さい。
- 投稿者プロフィール
- 阿部亮平
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