テニスをしている多くの人は気持ちよくプレイしたいと考えているはずです、しかしながら気持ちよく快適にプレイしているだけでは上達につながりません。
不快感、惨めさ、悔しさなどネガティブな感情や感覚を抱くようなプレイにどんどん挑戦したほうがテニスの上達スピードは上がっていきます。
なぜ不快感を味わったほうが上達できるのか今回はその理由をご説明してきます。
できないことをやるのは辛い!
スポーツに限らず、勉強や仕事でもそうですがなんでも始めたばかりで、自分のできないことや分からないことに挑戦するのは苦労がつきもので、時には投げ出したくなったり、もうやりたくないなどの感覚を抱くことも多いはずです。
仕事であれば、責任を伴いますから嫌だと思ってもほとんどの人は最後までやり遂げるはずです。仕事の場合は次々とやらなければならないことが与えられるわけですから、たとえ嫌であっても一つ一つの仕事をクリアしていくうちに徐々に慣れていき不快感も減っていくはずです。
しかしながらテニスでは自分のできないプレイがあると、改善したい、上達したいと思って練習はしても、実際に本番である試合で実践する人は少ないのが現実です。
不快感=伸びしろ!
不快感があるということは、その点が自分の伸びしろであると判断することが出きます。
最初は不快感を持つようなプレイやショットだったとしても、継続してその技術を練習していけば徐々に不快感が薄れ、気が付いたらその技術を実践できるほど習得しているはずです。
上達につながる不快感を得る方法。
ではどういったことに具体的に取り組めば上達につながるような不快感を得られるのか、その方法をいくつかご紹介していきます。
自分よりも上手い人たちに混ざって練習する。
テニスに限らずスポーツは自分よりレベルの高い人に混ざって練習すると確実に上手くなります。集団の平均的な技術水準が高いと、自然と練習の質が上がるため効率的に自分の上達にもつながります。
例えば相手とラリーをするにしても、自分より上手い相手とラリーをすると当然相手のミスは少なく、同じ時間でも普段よりボールを打つ回数が多くなります。ボールの質という面でもレベルの高い人ほど、回転量やボールスピードは上がるため、普段よりも高い集中力が必要になり、練習の質が上がります。
更にもう一つの利点は、上手い人ほど綺麗なフォームでボールを打っているため、ラリー中に自然と相手の綺麗なフォームが視覚的に入ってくるため自然と身体がそのフォームを真似するようなっていきます。
自分よりも上手い人と練習すると、自分ばかりミスして申し訳ないなとか、相手の練習にならなかったらどうしようなど変に気を遣うから積極的に混ざれないという人が意外と多くいます。
気持ちは分かりますが、実際にどんどん上達していく人は遠慮せずに自分から上手い人たちを誘って練習してもらうくらいの人が多いです。どうしても気が引けるという人はプライベートレッスンなどを頼むという方法もあります。」
練習ではあえて苦手なショットばかり打つ!
一般中級くらいまでで伸び悩んでいる人はおそらく気にしていないのでしょうが、練習では自分の苦手なショットを極力打たないような動きをする傾向にあります。
そうすると打てるショットはより得意になり、苦手なショットとの差が開いてしまい、より苦手意識を増幅させることにつながります。
例えばですが、フォアが得意でバックが苦手であれば、練習ではあえてバックハンドに回り込むくらいの意識で練習するとか、ストロークが得意でボレーが苦手であれば、練習ではボレーしか打たないなど、極端過ぎるくらいに苦手なショットを打つように意識するとかなり上達につながるはずです。
試合に積極的に出る。
試合慣れしていない人は、試合に出るとほぼ間違いなく緊張します。緊張するような特殊な状況に身を置くと人の集中力は上がりますから、普段の練習に比べて試合では多くの経験値を得ることができます。
更に、試合では優勝しない限りは必ず自分よりも強い相手と試合をする機会を得ることが出来ますから、高いレベルのテニスを体感するという貴重な場にもなるので上達をしたい人には最もおすすめの方法です。
試合でできないことをやる!
ある程度試合慣れをしている人であれば、あえて試合でできないことに挑戦するというのも上達につながる有効な方法です。
全ての試合でやる必要はありませんが、出る試合によっては苦手なことにどんどん挑戦すると割り切ってプレイすると、試合の中で実行に移せる戦術の幅が徐々に広がっていくのでおすすめです。
更に試合では相手も勝ちを目指して真剣にプレイするので、自分のチャレンジしているプレイが試合で相手に通用するかどうかを実感することも出来るので、自分のテニスの方向性を見極めることも可能になります。
上手い人ほど失敗や苦労をしている。
テニスをしていると、自分よりも上手い人を目にした時に、ああいうプレイが出来たら良いなと思ったことが一度や二度はあるかと思います。
今は上手い人でもテニス初心者の時期は必ずあったわけですし、上達していく中で上手くいかない不快感や苦労、失敗を数多く経験しているはずです。
だからこそ、このコラムを読んでいて、テニスが本気で上手くなりたいという方はぜひ不快感は上達の友だと思って日々の練習に取り組んでみて下さい。
- 投稿者プロフィール
- 阿部亮平
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