ラファエル・ナダルはテニス史上最強のクレーキング

記事のタイトルだけでテニスファンは誰のことかすぐに分かると思いますが、今回はテニス史上最強のクレーコーターであるR.ナダル選手について、プレイスタイルやこれまでの実績など、いろいろな情報を記事にまとめてみました。

ラファエル・ナダル

スペインのマヨルカ島出身1986年生まれ身長185cm、体重85㎏利き手は左で、バックハンドは両手打ち。基本的な情報は調べればすぐに分かります。

プロ転向は2001年で15歳の時になります。日本でプロ転向するのは早くても高校在学時になりますから異例の早さと言えます。男子に比べ身体の完成が早い女子であれば少し前はM.ヒンギス、最近ではC.ガウフが14歳でプロ転向している例もありますが、それでもかなり早い時期であることは間違いありません。

プロ転向後に2020年4月時点までのツアー戦績は990勝200敗。勝率は0.831と驚異的な数字を残しています。ちなみに通算の勝率だけで言えば、R.フェデラーやN.ジョコビッチも上回る数値となっています。

プロになるまでの道。

テニスを始めたの4歳の頃で、元々テニスコーチをしていた叔父のトニー・ナダルが当時から現在に至るまでコーチをしています。

ナダルは左利きというイメージが定着していますが、元々字を書くのは右なので本来ナダルは右利きなのかもしれません。左利きが有利なテニスの特性を考え、叔父のトニーがナダルがテニスを始める際にフォアハンドを左で打たせるように指導したとも言われています。

ATPの紹介では9歳まで両手打ちでフォアハンドを打っていたとの記載があるので、その時点で本格的に左でフォアハンドを打つように指導したのでしょう。

ちなみにナダルのもう一人の叔父にはサッカーのスペイン代表にも選ばれたミゲル・アンヘル・ナダルがおり、その影響もあってナダル自身もサッカーを12歳までしていました。

サッカーでも将来を有望視されていたようですが、テニスの方が大きな結果を残していたため、プロテニス選手の道を選んだようです。

プロ転向後。

15歳の2001年にプロ転向したナダルは同年にチャレンジャー大会本戦で2回戦進出翌2002年には16歳の誕生日を迎える前にATPツアー大会本戦での初白星を掴み、下部ツアーでは数多くフューチャーズタイトルを獲得するなど快進撃を見せます。

2003年にはグランドスラムの本戦にデビュー。17歳にしてウィンブルドンでは3回戦進出年末のATPランキングはTOP50入りを果たすなど、大きく飛躍します。そして2004年にはクレーコートで自身初のツアータイトルを獲得

2005年にはクレーコートで圧倒的な強さを見せつけ、19歳にしてナダル自身初の四大大会タイトルである全仏オープンを制覇。その後の活躍は触れるまでもありませんが、2020年現在まで15年もの長い間男子テニスツアー界のトップを維持し続けています。

獲得タイトル。

キャリア通算ではシングルスのツアータイトルが85個。イメージはないかもしれませんがダブルスでも通算11個タイトルを獲得しています。

四大大会の通算優勝回数は歴代2位の19回。全豪、全仏、全英、全米と全ての四大大会を制覇するキャリアグランドスラムも達成するなど現役ながら既にテニス界のレジェンドと言えるような実績を残しています。

中でもクレーコートである全仏OPでは圧倒的な強さを見せ、5連覇を含む歴代最多の12回の優勝を記録するなど正にクレーキングと呼ばれるに相応しい戦績を残しています。

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プレイスタイル。

全ての左利きプレイヤーのお手本になるようなプレイが特徴です。ヘビートップスピンをかけ高く弾むフォアハンドが大きな武器です。ナダルのクロスへのフォアハンドは常に相手を混乱に陥れ、ラリーの主導権を簡単には相手へと譲りません。

ATPツアー屈指のフットワークも大きな武器で、ラリーにおいて7割近くのボールをフォアハンドで打つなど抜群のフットワークを見せます。しばしば試合中継のカメラが捉えきれないような位置のボールでさえ返球するほどです。

そしてナダルの最大の持ち味は強靭なメンタルにあります。どんなにラリーが長引こうが、相手に振り回されようが、決してあきらめることなく全てのポイントがマッチポイントかのようにエネルギッシュにプレイし続けます。

決してフェデラーのように華やかなプレイスタイルではありませんが、泥臭く、粘り強くプレイするその姿は世界中の多くのテニスファンを魅了しています。

ライバル。

ナダルの最大のライバルと言えばR.フェデラーでしょう。通算の対戦数は40試合。そのうち実に24試合が決勝戦で、かつ7大会が四大大会の決勝戦という事実は驚きです。ちなみに対戦成績はナダルから26勝14敗となっています。

ナダルのバック側に高く弾むフォアハンドに当初フェデラーは大変苦戦していました。しかしフェデラーはナダル対策として、高い打点のバックハンドを練習し、弱点を克服していきました。

一方で、ナダルはフェデラーに勝つためにネットプレーなどクレー以外でのプレイスタイルの幅を広げていき、全仏OP以外のタイトルを獲得していくなど、二人でお互い高めあっていく様は正に絵にかいたようなライバル関係となっています。

フェデラー以外に、ナダルにとってライバルと言えるもう一人の選手がN.ジョコビッチです。ナダルとジョコビッチは通算で55試合の対戦ナダルから26勝29敗と拮抗した対戦成績となっていますが、複数回対戦がある中で唯一現役で負け越している相手のはずです、

選手以外の活動。

ナダルはプロテニス選手以外でもいろいろな活動をしています。自身の故郷であるマヨルカ島にテニスアカデミーを開設しています。ちなみにアカデミーの責任者には叔父のトニー・ナダルが就任しています。

テニスアカデミーにはインターナショナルスクールを併設しており、プロを目指す選手の支援だけではなく、大学への進学も含めた選手のキャリアをサポートする仕組みも整備しているようです。

テニスアカデミー以外にも自身でラファ・ナダル基金を設立し、恵まれない環境で育つ、子供や若者を対象にスポーツ教育を中心とした支援を行う活動もしています。

テニス選手として活動に留まらず、自身の影響力を生かして、アカデミーや基金を通して若者や子供たちの支援を積極的に行うなど、世界的なアスリートの一人として模範的な姿を示しています

選手としても人間としてもお手本になるナダル。

テニス選手としては歴史に名を刻むほどの実績を持ち、プレイ以外の振る舞いでも多く人の尊敬を集めるナダル。

身体への負担も大きいプレイスタイルのため、いつまで現役でのプレイを見られるかは分かりませんが、歴史に名を遺すようなレジェンドのプレイを少しでも長く楽しめることを一テニスファンとしては願うばかりです。