社会人になると、なかなか思ったようにテニスの練習に取り組む時間が取れなくなるのが一般的ですが、そんな中でもテニスが少しでも上手くなりたいと思う人は多いはずです。
今回はそんな人たちに向けて、サークルなどに所属しなくても1人で効率的にテニスを上達させる練習方法や取り組みを紹介していきます。
オフコートでどれだけ練習できるか!
一般の人たちでテニスが上手くなりたいと思っている人の多くは、オンコートでの技術練習が重要だと考え、コートでプレイする時間を少しでも多く作ろうとします。
もちろんコート内で技術練習は重要ですが、オンコートでの練習はみな同じように時間を取ります。他と差をつけようと思ったら、オフコートでどこまでテニスのための練習をできるかが大切です!
オフコートでも可能な1人練習とは?
ボールを打つようなオンコートの練習と異なり、オフコートの練習が退屈なのは事実です。しかしフィジカルトレーニングのようなオフコートの練習の方が、技術を向上させるよりも簡単かつ短期間に効果を得ることができます。
フィジカルの向上がオンコート上での練習の質を上げることにもつながるので、大変かもしれませんが、積極的にオフコートでの練習に取り組んでみてください。ではオフコートでできる練習を具体的にいくつかご紹介していきます。
素振り
コート外で簡単にできる基礎的な練習が素振りです。特にフォームが固まっていない初心者や、フォーム改造を目指している人には効果的な練習になります。
1人で素振りを練習する場合は、数をこなすよりもフォームやどのようなボールを打つかをしっかりとイメージして1回1回丁寧にラケットを振ることが大切です。
「ボールの高さ」、「打点」、「インパクト面の角度」、「ラケットのスイング軌道」、「下半身の使い方」、「体重移動」などなど意識すべきポイントはいくらでも挙げることができます。自分なりの修正点を意識して実行することで綺麗なスイングが身につくはずです。
素振りをするときに1つ気をつけて欲しいことがあります。それは自分の素振り姿を視覚的に確認することです。鏡に自分の姿を映したり、スマホなどで動画撮影するなどで、自分のフォームを確認しながら練習してください。
なかなか上達しない人は自分の身体を自分のイメージ通りに動かせていない場合が多いので、映像などで自分の姿を確認するとフォームの矯正がしやすくなります。
下半身を鍛えるトレーニング
下半身を鍛えるトレーニングはランニングなどの走るメニューが中心となります。走ることで足腰を鍛えると同時に心肺機能を向上させることができるので、コート上でのパフォーマンスを大きく向上させることができます。
持久走・インターバル走
持久走やインターバル走は、体力と足腰の強化を同時にすることができます。
テニスのラリーはストップ&ダッシュの繰り返しが基本です。体力に不安がある人は左右に大きく動かされ、少し長いラリーが続くとすぐに息が上がってしまいます。息が上がるとコートのカバー範囲が狭くなるうえ、ボールに追いついても身体のバランスを崩してミスショットする可能性が高くなります。
普段から走り込んで、持久力がつくと最後まで守備範囲が狭くならないうえ、相手に体力負けすることも少なくなります。また、走り込みによって足腰が強くなると走らされてもバランスを崩さずにボールを打つことができるようになるので、テニスの安定感が増すという効果があります。
ダッシュ
全速力で走る短距離ダッシュも日頃から練習で実施しておくと良いでしょう。全速力で走ることで、筋肉の最大出力を維持・向上させることができるからです。
普段生活をしていると全力で走る機会はおそらくないはずです。100%の出力を出す機会がないと、徐々に身体は全力を出す感覚を忘れ、筋肉も衰えていきます。久しぶりに運動した人が学生の頃のように動きたくても動けなくなるのと理屈は一緒です。
定期的に全力で走って筋肉に刺激を与えておかないといざというときに動けなくなります。ダッシュもメニューにしっかり加えておきましょう。
ラダートレーニング
フットワークを鍛えるのにおすすめなのがラダートレーニングです。テニスが上手い人は共通して優れたフットワークを持っています。コーチをやっていると「どうしたらフットワークが良くなりますか?」とよく聞かれます。フットワークを向上させたい方はラダーを練習に取り入れてください。
ラダーはネットショップなどで簡単に購入することができます。ラダーの練習メニューもネットで検索すればいろいろと見つけることができるので、興味のある人はラダーを購入して、メニューを調べたうえで実践してください。
ちなみに私自身の話をすると、下半身のトレーニングとして10㎞ラン、インターバル走(450m×5本)、ダッシュ(80m×8本)、ラダートレーニング(約15分)を週1回必ず実践しています。
上半身を鍛えるトレーニング
強いボールを打ち、相手のボールに力負けしないためには上半身の筋力トレーニングも必要です。筋力をつけると手首などの故障を予防することにもつながります。
ジムに通って本格的にする必要はありません。自宅で腕立て・腹筋・背筋など自重トレーニングで十分です。テニスのトレーニングは体幹など身体の中心に近い筋肉を鍛えたほうが効果的です。ボディビルのような太い腕を目指すよりも、腹筋・背筋などで体幹をしっかり鍛えるのがおすすめです。
その他1人でも実行できるテニスの練習。
トレーニングでフィジカルを鍛え、上達の土台ができたら今度はそこに技術を積み上げていきます。技術向上につながる取り組みをいくつか紹介していきます。
壁打ち
壁打ちはほぼすべてのショット練習を1人ですることができます。コートでボールを打ちあう場合に比べて、壁に当たったボールをすぐに戻ってくるので、打つ前の準備が自然と早くなるというメリットもあります。もしも生活圏に壁打ちコートがあれば積極的に活用してください。
テニスオフなどで知らない人と練習。
練習相手を自分で探さなくても、ネットを通して都合の良い時間にテニスをする相手を見つけるテニスオフネットというサービスがあります。無料で利用できるサイトで、エリア、日付、時間帯を指定して検索すると、参加者を募集してる練習会などを見つけることができます。
初めての相手とテニスをすることで緊張感を持ちながらプレイすることができ、集中して練習に取り組めるので、普通に仲間内で練習するよりも練習の質が上がり、さまざまな人とプレイすることで試合における対応力も上がります。
試合に出る。
自分で練習相手を探さなくても、試合にエントリーすれば必ずテニスができます。試合に出ることで試合で実践できる自分の本当の技術が分かり、弱点も明確になります。特に1人で全てのプレイをしなければならないシングルスであれば尚更です。
そして優勝しない限りは自分よりレベルの高い人と必ず試合をすることができるので、定期的に試合に出ることは大きな上達につながります。
紹介したことを全て継続すると…
いかがだったでしょうか。ここまでで紹介してきた内容は全て自分で時間さえ作れれば取り組めるものです。サークルやスクールなど特定の団体に所属せずとも、工夫次第でいくらでもテニスは上達できます。
私の経験では早く上達する人ほど1人でアクティブに動き回って練習、トレーニングをしています。今回紹介したことを全て一気に始めるのは大変なので、もしもテニスが上達したいと強く思うのであれば、できることから徐々に始めてみてください。
全てを継続的に1年やることができれば必ず大きく上達することを保証いたします!
- 投稿者プロフィール
- 阿部亮平
最新の投稿
-
2021.8.28 テニスウェアの歴史とファッション
-
2021.8.14 グリップテープでテニスのフィーリングは大きく変わる!
-
2021.8.7 テニスの試合で使えそうなアプローチショットをいろいろとご紹介!
-
2021.7.31 テニスのリターンが苦手な人の共通点と改善方法。
コメントを投稿するにはログインしてください。