全国実業団テニス大会・ビジネスパル ~松山レポート~

はじめに

2019年8月23日(金)~25日(日)に愛媛県松山市にある松山中央公園テニスコート愛媛県総合運動公園において全国実業団テニス大会が行われた。

筆者は、執筆済みのコラム『全国実業団テニス大会~松江レポート~』で記したように、息子が選手として出場するので、取材とレジャーを兼ねて現地に赴くことにした。

試合会場までの道のり

4時に起床し、山口県から山陽自動車道を通り、しまなみ海道に入った。朝日がしまなみの島や、つり橋を照らしはじめた。ふと見ると自転車に乗っている人が見えた。普通の自転車ではなく、ロードレーサータイプの自転車である。それは一人ではない。行く道に何人もの人がこの街道の歩道(多分自転車専用道路)を走っている。自転車だけではなく服装も競技者が着るようなカラフルでしかもタイトなものだ。早朝から、自転車でしまなみ海道を走行している人々なのである。朝日が昇る時間帯のサイクリングは潮風に吹かれさぞ気持ちよいものだろう。

しまなみ海道を走る自転車

しまなみ海道は、新尾道大橋、因島大橋、生口大橋、多々羅大橋、第三島橋、伯方・大島大橋、来島海峡大橋の七つの橋が架かっている。その島や橋の周りには土木遺産、近代化産業遺産、温泉、グルメ等の観光スポットが点在している。通行するだけではもったいない風光明媚な観光地の集合体だ。しまなみ海道の終点(今治インターチェンジ)を降りると317号線に入った。山道を1時間くらい走行すると愛媛県総合運動公園テニスコートに到着した。2年ぶりに訪れたテニスコートに懐かしさを感じた。ここでは毎年、大学王座決定戦の中・四国大会の予選が行われていた。筆者の大学テニス部の息子やチームメイトがこのコートでシビレる試合を繰り広げ全国大会出場権をつかみ取っていた場所だ。息子が3年生のときダブルスで、4年生のときは主将としてこのコートで戦った思いれのある場所なのである。あの当時の夏の終わりの灼熱の中の熱戦を思い出した。

愛媛県総合運動公園

試合開始(1日目)

9時30分ごろ愛媛県総合運動公園テニスコートに到着すると、各コートでは試合が始まっていた。息子の所属する中国電力はすでにコカ・コーラ・ボトラーズ・ジャパンと戦っていた。この大会は、ダブルス1、シングルス1、ダブルス2の勝利数で決まる。中国電力はいとも簡単にダブルス1(6-3)、シングルス1(6-1)、ダブルス2(6-2)のストレートで勝利した。2試合目はフンドーキン醬油との試合だ。このチームの選手のレベルは結構高いと感じた。案の定結果は、ダブルス1(4-6)、シングルス1(4-6)、ダブルス2(6-0)で敗けてしまった。3試合目は相原聡税理士事務所と試合だ。ダブルス1(6-2)、シングルス1(3-4RET)、ダブルス2(6-1)で勝利を収めた。中国電力はリーグ2位ということで、かろうじてトーナメントに出場することができた。

愛媛県総合運動公園

この公園には、たくさんの施設がある。ニンジャスタジアム(陸上競技場)、野球場、テニスコート(ハードコート17面)、球技場(サッカー・ラグビー兼用)、相撲場、弓道場、キャンプ場、レストハウスなどだ。スポーツ好きな家族なら一日中運動して楽しむことができるほど施設が充実している。周りは自然がいっぱいで、野鳥の声や蝉の鳴き声がよく聞こえてくる。時おり山から吹いてくる涼しい風がここちよい。林には遊歩道がたくさんあり、その道はサイクリングして楽しむこともできる。すぐそばには砥部(とべ)動物園があり、目玉はアフリカゾウの家族のようだ。休日には家族連れやスポーツ好きの松山市民が集い楽しんでいる。このように自然いっぱいに囲まれたスケールの大きい運動公園にそのテニスコートはある。

企業の旗を掲げて戦う

全国実業団テニス大会・ビジネスパル出場企業

男子

北海道(JR北海道・札幌市役所)

東 北(ルネサンス東北・日本工機)

北信越(金沢市役所・アース製薬)

関 東(新日本建設・NTT東日本東京・みずほフィナンシャルグループ・日立製作所本社・相原聡税理士事務所・千葉市役所)

東 海(JR東海・静岡銀行・川崎重工岐阜・デンソー)

関 西(ルーセントテニスクラブ・コカコーラボトラーズジャパン・阪急電鉄・JR西日本・ダイハツ工業)

中 国(中国電力・JFEスチール)

四 国(今治市役所・高知銀行)

九 州(ふくおかフィナンシャルグループ・リンクスポーツ・旭化成・フンドーキン醤油)

開催地枠(松山市役所)

前回 優勝<シード1>ルネサンス・千葉

前回準優勝<シード2>レック興発

女子

北信越(長野県教職員)

関 東(ルネサンス・ヨネックス・J T B・日立AMS・佐和・NTTデータ・平塚市役所)

東 海(川崎重工岐阜・中部電力)

関 西(島津製作所・京セラ・大阪ガス・三菱電機関西)

中 国(中国電力・福山市役所・藤原薬局・広島市役所)

四 国(徳島銀行・大塚製薬・高知県庁)

九 州(ふくおかフィナンシャルグループ)

開催地枠(松山市役所)

前回 優勝<シード1>キッセイ薬品工業

前回準優勝<シード2>リンクスポーツ

松山中央公園テニスコート周辺

松山中央公園テニスコートは全16面オムニコートだ。すぐそばに坊ちゃんススタジアム(野球場)がある。少し離れたところには、存在感のある愛媛県武道館が確認できる。広大な平野の中に余裕をもって大規模な施設が建っているような印象を受けた。テニスコートの西側では女子ソフトボールの試合が4面同時進行で行われていた。松山市は文化や文学が盛んな市として有名だが、プレーする人の多さと立派な施設設備からスポーツも非常に盛んだということがわかった。

二日目(決勝トーナメント)

二日目は松山中央公園テニスコートに移動して試合が行われた。

初戦はいきなり第2シードのレック興発だ。第2シードだけあってかなりレベルの高い選手ばかりを要する。おまけになんとテニススクールを運営している。

最初のダブルスは(6-0)であっという間に勝利した。シングルス1は大手に汗握る接戦になった。相手の企業も我々を大声援の応援となった。共にブレイクで始まり、ブレイク合戦になった。どちらか先にキープした方が勝利を引き寄せるはずだと思うような試合内容になった。先に相手がキープした。中国電力の選手もキープすることが絶対条件だったのだが、相手のリスクをおかした思い切りのよいリターンがダウンザラインに決まり、ブレイクされてしまった。結果は(4‐6)で敗けてしまった。そして、いよいよダブルス2で勝敗が決まる。相手のサーブをはねのけ、ラブゲームでブレイクした。こちらに流れがあるのかとおもいきやそうではなかった。シングルスと同じようにブレイクし合う形となった。中国電力の選手のタッチボレーやリターンミスがきっかけとなり、相手に流れを完全に持っていかれた。そして(4-6)で敗けてしまった。中国電力の選手5名はとても悔しそうな表情をしていた。この悔しさをばねに来年の大会ではさらに上を目指してほしいと思う。

中国電力はトーナメント初戦敗退

試合会場の雰囲気

各コートで熱戦が繰り広げられていた

松江で行われた実業団テニス大会と違って、楽しもうとする雰囲気は皆無だった。どの実業団の選手及び、応援、関係者も真剣そのものだ。自分の会社の旗をネットに掲げて、スクラムを組んで気合を入れる様は、大学の全国王座決定戦と同じような強い意気込みを感じた。やはり負けたチームはそれなりに悔しい表情をして落ち込んでいる様子が確認できた。涙を流している選手を何人か確認した。各ブロックを勝ち抜いたチーム同士の戦いは、レベルの高い真剣勝負そのものだった。トーナメントでは、各チームの力が拮抗しているせいかどのコートを見てもの大接戦だった。そして、試合の勝敗を決めるのは“試合の流れ”だという感想を持った。さて、来年はどのチームが優勝するのか楽しみである。全参加チームにそのチャンスはあると思う。

試合結果

男子

優勝 みずほフィナンシャル

準優勝 JR北海道

3位 ふくおかフィナンシャル

4位 フンドーキン醤油

優勝 みずほフィナンシャル

女子

優勝 ふくおかフィナンシャル

準優勝 キッセイ薬品工業

3位 リンクスポーツ

4位 川崎重工岐阜

第2シードの企業の旗

最後に

このように松山市では全国から勝ち上がった実業団テニスの選手たちが熱い戦いを繰り広げた。想像以上にどの団体も選手も真剣そのものだった。来年は島根県で開催される予定だ。機会があれば再びこの大会を観戦し、熱いレポートを届けたい。

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