テニスはメンタルスポーツというのはよく聞きます。実際に試合に出たことがある人であればメンタルが大事というのは身をもって体感していると思います。
ではそのメンタルを鍛える方法はあるのでしょうか。今回はその疑問について著者である私自身の経験をもとに記事にしてみました。
メンタルが強いって何?
テニスをしていて、あの人はメンタルが強いとか弱いとか当たり前のように使っていますが、そもそもメンタルが強いとはどんなことなのでしょうか。
プロテニスプレイヤーで言えば、R.ナダルやN.ジョコビッチはメンタルが強いというイメージを多くの方々が持っていると思います。実際、下記の表のようにATPは Under Pressure Ratingという形でメンタルの強さを数値化して公開していますが、ナダルとジョコビッチは1位、2位にランクされています。
ちなみにこのUnder Pressure Ratingというのはブレイクポイントの奪取率とセーブ率、タイブレークの勝率、そして勝敗の決まるセットの取得率によって算出されています。
このUnder Pressune Ratingから判断すると、メンタルが強い=勝敗に強く直結するような緊張感を伴うポイントで実力を発揮できるかどうかということになります。
緊張感を克服することは可能なのか?
緊張下でしっかりと自分のプレイが出来る=メンタルが強いということであれば、緊張感を克服することがメンタルを強くする方法と言えるかもしれません。しかし、緊張を感じずにプレイすることなど可能なのでしょうか?
結論から言えば緊張をせずに試合をすることは可能です。しかしながらそれは全く練習をせずに、格上の相手と試合をして負けても当たり前という特殊な状況に限られます。
分かりやすく例えると、受験勉強を一切せずに入学試験に挑むようなもので、失敗しても当たり前の状況であればたいていの人は緊張を感じることなどなくなります。
言い換えれば、しっかりと準備すればするほど本番では準備した成果を出せるかどうかという緊張を抱えることになります。
テニスが上達したければ当然練習を重ねる必要があります。つまり、試合のような状況では緊張感は避けらないなものであり、その緊張感を受け入れてプレイできる人が本当にメンタルが強いと言えるのでないかと私は思っています。
メンタルを鍛える方法。
緊張を感じることが避けれないのであれば、「メンタルを鍛える=緊張に慣れる。」だと私は思います。そして緊張に慣れるためには、緊張するような状況を数多く経験するしかないと私は経験上感じています。
テニスで試合に出る度に緊張するのであれば、ひたすら試合にエントリーして試合という状況に慣れるしかありません。人は経験したことないことを初めてやるときは勝手が分からず、多少なりとも緊張感を持つはずです。
テニスの試合であれば経験したことがない状況に加えて、勝敗という更に緊張感を増幅させるような要素が加わっているところが厄介な部分であり、面白いところでもあります。
もしもあなたがテニスでメンタルを強くしたいのであれば、ひたすら試合に出るなどして経験値を積むという方法しかありません。
ATPが紹介するUnder Pressure Ratingにランキングされている上位3人が、R.ナダル、N.ジョコビッチ、R.フェデラーのBIG3であることが経験値こそメンタルを強くする重要な要素であるというなによりの証拠ではないかと私は思います。
実際にトップ選手ほど四大大会などのビッグトーナメントで、プレッシャーのかかる試合、ポイント、状況を数多く経験しているはずです。
一度経験したことと似たような状況に直面すれば大抵の人は前回より上手くその状況に対応できるのは言うまでもありません。
テニスで経験値を高める方法。
ここまでの説明で経験を積むことがメンタルを強くすることにつながるのがなんとなく理解してもらえたのではないかと思います。では、テニスにおいて効果的に経験値を高めるにはどうすればいいかをお話ししていきます。
効果的に経験値を積む方法は、ずばり「少しだけ背伸びをする!」ことです。
試合も練習もそうなのですが、理想を言えば自分よりも少しレベルの高い相手とテニスをすると効率的に経験値を積んでいくことが出来ます。
あまりにもレベル差の大きい相手とテニスをすると、練習であれば過度に相手に気を遣うことになり、試合であれば何もできずにあっという間に試合が終わってしまうため、経験値として蓄積される要素がどうしても少なくなってしまいます。
一方、自分より少しレベル高い相手との練習であれば、相手のプレイについていくためにいつも以上に集中して練習することになり、試合であれば実力差も近いことから競った展開になる可能性が高くなり、大きな緊張感の中で様々な状況を身をもって経験することが出来ます。
そうは言っても、試合にエントリーしたり、自分よりも上手い人と練習できる場に足を運ぶのはなかなか勇気が要ることかもしれません。けれども、その行動を起こすこと自体がメンタルを強くすることにもつながるはずです。
メンタルを鍛えられるかどうかは全て自分の行動次第。
試合に出るのも、上手い人と練習するのも結局のところは自分で行動を起こす必要があります。加えて、その行動についても1度や2度ではなく、継続的にコツコツと続けていかなければ経験値として自分の中にはなかなか蓄積されていきません。
もしもこの記事を読んでいる方で本当にテニスが強くなりたい、メンタルを強くしたいという方がいればぜひ実際に行動を起こしてみて下さい。
私自身も、なかなか思ったように上達しないなと悩みながらも、しぶとくJTAの試合に出続けるなど行動を続けています。人それぞれレベル差はあるかもしれませんが、この記事を読んで実際に行動を起こそうと思い立った方々と一緒に私自身もテニスを向上させていけたら嬉しいです。
- 投稿者プロフィール
- 阿部亮平
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