テニス愛好家でテニスがなかなか上達しないと悩んでいる人も多いはずです。ベストショットだけを比較すればボールスピードは上級者も中級レベルの人もそう変わりません。では上手い人と、そうでない人を分けるポイントは何なのか。
プロも含め、上級レベルのテニスプレイヤーは安定して質の高いショットを打ち続けることが出来ます。ではなぜ継続的に質の高いショットを打てるのか。今回はその秘訣についてお話していきます。
ボールを打つ前の準備で9割が決まる!
安定して良いショットを打つためには自分の最適な打点でボールを打ち続けるための準備が鍵を握ります。逆に言えばしっかりとした準備が出来るかどうかでショットの成否がほぼ決まると言えます。
ではボールを打つまでの準備に大きな影響を及ぼす要素は何があるのでしょうか。
ショットの成否を左右する予測力!
ボールを打つ前の準備に最も影響を与える要素が「予測力!」です。ボールにどのような回転がかかっているのか、相手の打ったボールが自分のコートのどの辺りにバウンドし、どのように跳ねてくるか。
もしも正確にボールの軌道を予測することが出来れば、最適な打点にスムーズに移動することが可能になり、しっかりとしたボールを打つ確率が圧倒的に上がるはずです。
予測力が高い人はテニスが強い。
自分よりも上手い人と試合をすると、いつもなら決まるはずのショットが簡単に拾われ、相手の明らかな凡ミスか、自分がベストショットでも打たない限りポイントが取れないような状況に追い込まれてしまった経験をしたことがある人も多いはずです。
テニスが上手い人ほどボールの予測力が高く、正確です。相手がボールを打った瞬間にボールにどのような回転がかけられているのか、どの程度のスピードでボールが飛んでくるのかを瞬時に判断することが出来るため、試合では凡ミスが少なく、コートカバーの範囲も広くなります。
つまりテニスが上手くなりたい、強くなりたい思うのであればボールの予測力を磨く必要があるわけです。
予測力を上げる方法は?
ではどうやったらボールの回転や深さを正確に予測することができるのか。正確にボールの行方を予測するには、相手のスイングをしっかりと観察し、ボールを打つ際のインパクト音にまで注意を払う必要があります。
スクールで主にテニスをしている人の多くのはこのボールを予測するという意識がそもそも欠けている場合が多いです。その理由はテニススクールではコーチが極力回転のかかっていないボールを打ちやすい場所に返球、もしくは球出しするように徹底されているからです。
スクールのレッスンでは上手く打てるのに、試合などスクール以外でテニスをするとスクールで出来たはずのプレイが出来なくなる、そんな風に悩んでいる人の原因はここにあります。
相手が打つ際のどこを見ればボールの正確な予測が出来るのか?
ボールにどのような回転がかかっているかを判断するためには、相手の打ち方、スイング軌道をしっかりと意識して見る必要があります。
相手がトップスピンをかける際のスイング。
相手がボールを打つ前にラケットヘッドをしっかりと落としていれば、相手がボールにしっかりとしたトップスピンをかけてくると予想することが出来ます。
トップスピンがかかっていれば、ボールはバウンド後に伸びてきます。事前にそれが分かればボールの勢いに押されて自分の打点が後ろになるなどのミスを防ぐことが出来るはずです。
相手がフラットショットを打つ際のスイング。
インパクト前に相手のラケットヘッドがしっかりと下まで落ちずに、真っ直ぐ水平なスイングでボールが打たれた場合はフラットとなります。
フラットで打たれたボールは、バウンド後に高く跳ねることはありませんが、しっかりと振り抜かれて、相手の体重がしっかり乗ったボールは、バウンド後にひと伸びしてくるのでスピン同様に差し込まれないように注意をする必要があります。
相手がスライスを打つ際のスイング。
相手がスライスを打つ場合は、打球前にラケットヘッドを打点よりも高くセットし、上から下にラケットをスイングしていきます。
スライス回転のかかったボールはバウンド後のボールの弾みが低くなるので、しっかりと膝を曲げて腰を落とした状態で打つことを心がけるとミスを減らずことができます。
また相手のスライスのボール軌道がネットすれすれの低い軌道で直線的なボールの場合はバウンド後に加速するように伸びてくるのでその点も頭に入れておく必要があります。
逆に相手のスライスショットのボール軌道が高い場合は、バウンド後に失速して止まるような形になるので、打点がズレないように、しっかりと脚を動かして打点を微調整する意識をもってください。
インパクト音でボールの深さを判断する。
ボールのどんな回転がかかっているのかは先に述べた通りですが、ボールの深さを判断するには相手の打球時のインパクト音を聞き分ける必要があります。
薄い当たりのインパクト音は浅くなる可能性大。
相手がボールを打つ際のインパクト音が「カシュッ」といった感じの音であればインパクトが薄く、相手の打ったボールは浅くなる可能性が高くなります。
擦れた当たりのインパクト音がした場合は即座に前に詰める。その意識を持つだけで、ボールに追いつく可能性は劇的に高くなります。
厚い当たりのインパクト音はボールが深くなる。
打球時のインパクトが「バシッ」とはっきりした大きな音がした場合は、相手のスイングが鋭く、速いボールが深く飛んでくる可能性が高くなります。
インパクト音をしっかりと聞き分けることが出来るようになると、ボールのおおよその深さを判断することが出来るようになり、素早く適切な打点に入れる可能性が上がります。
意識することで予測の精度はどんどん上がっていく。
最初は思ったようにボールの深さやバウンドを予測することは難しいかもしれませんが、常に相手の打ち方を意識して見るようになると、徐々にどういったボールが飛んでくるか分かるようになってきます。
スクールのレッスンでも、自分がプレイしている以外の時間もコート上でボールを打っている人がどんな打ち方をしているかを意識して見ることで、予測の精度はどんどん上がっていきます!
テニスは如何に自分の理想的な打点でボールを繰り返し打ち続けられるかで勝敗が決まるといっても過言ではありません。そして理想の打点でボールを打つためには予測力が最も大事になります。
今までボールの弾み方がよく分からなかったという人は、ぜひ今回紹介したポイントを意識して相手の打ち方を観察してみて下さい。継続していけば必ずテニスの上達につながるはずです。
- 投稿者プロフィール
- 阿部亮平
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