はじめに
いつの時代も最強と言われるテニスプレーヤーは存在する。テニス黎明期から現代まで、たくさんの名選手が誕生し、多くのスーパースターも生まれた。強くて人気がある選手、あまり強くはないが絶大な人気を誇る選手、とても強いがあまり人気のない選手などがいた。その中で一番強いプレーヤーはいったい誰なのだろう。このテーマはテニスファンであれば誰もが興味を抱くのではないだろうか。
そこで、このテーマを考察してみることにした。タラレバ文章のオンパレードになることを覚悟で書くことにする。読者の方もタラレバなので、「そんなわけないだろう。」「そう、そう、その通りだ!」と、ツッコミながら楽しんで読んでいただきたい。
あまり独善的にならないようにするために、筆者の知り合い(テニスサークル、家族、友人等)に訪ねてみた。
男子は、アレクサンダー・ズべレフ、ボリス・ベッカー、ノバク・ジョコビッチ、国枝慎吾、ロジャー・フェデラー、イワン・レンドル、ドミニク・ティーム、アンディ・ロディック等の名前が挙がった。
女子では、マルチナ・ナブラチロワ、マニュエラ・マレーバ、シモナ・ハレプ、マルチナ・ヒンギス、シュティフィ・グラフ、大阪なおみ、ペトラ・クビトバ、ガルビネ・ムグルサ、セリーナ・ウイリアムズなどの名前が挙がった。
国枝慎吾選手は外すことにする。車いすの選手という理由と、車いすテニスプレーヤーの最強は彼だと思うからだ。現在世界ランキングは2位ではあるが、今までの実績から世界最強は国枝選手と言えるだろう。2020年のオリンピックでは金メダルを獲得してほしいものだ。
それでは、知り合いの情報をもとに考察してみよう。
最強女子選手
票の多かった選手は、シュティフィ・グラフとセリーナ・ウイリアムズだ。引退した選手と、現役の選手を比べることはできないので、戦績を比べてみた。また、その下には筆者の独断で選手の能力を評価している。(☆印は5つが最高)
シュティフィ・グラフ | セリーナ・ウイリアムズ | |
世界ランキング | 1位 | 1位 |
タイトル (出典 Wikipedia) | 全豪 優勝(1988-90・94) 全仏 優勝(1987・88・93・95・96・99) 全英 優勝(1988・89・91-93・95・96) 全米 優勝(1988・89・93・95・96) 優勝回数22 (豪4・仏6・英7・米5) オリンピック 金 1988 ソウル シングルス 銀 1992 バルセロナ シングルス 銅 1988 ソウル ダブルス | 全豪 優勝(2003・05・07・09・10・15・17) 全仏 優勝(2002・13・15) 全英 優勝(2002・03・09・10・12・15・16) 全米 優勝(1999・2002・08・12・13・14) 優勝回数23 (豪7・仏3・英7・米6) オリンピック 金 2000 シドニー ダブルス 金 2008 北京 ダブルス 金 2012 ロンドン シングルス 金 2012 ロンドン ダブルス |
メンタル | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
フィジカル | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
フットワーク | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
サーブ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
ディフェンス | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
2人ともグランドスラム大会からオリンピックまで信じられないような戦績である。超人的な強さである。もしこの二人が戦ったらと思うだけでもクワクしてしまう。
幸か不幸か同じ時代に生まれなかったのがよかったのかもしれない。同じ時代があれば間違いなく、ライバルの関係になり、タイトルも半分ずつになっていたに違いない。筆者の乏しいイマジネーションの中で試合させてみた。10試合するとして6勝4敗でグラフ。感情の起伏をパワーにするセレナと絶対にキレない冷静なグラフ。軍配はグラフ。女子の史上最強はシュティフィ・グラフに決定。
最強男子選手
男子で票が多かったのは、ロジャー・フェデラーとピート・サンプラスだ。『芝の神様』また、『生ける伝説』と言われるフェデラーは、説明不要の現代テニス界のスーパースターだ。
サンプラスは1990年代に活躍し、史上屈指のオールラウンダーと言われていた。全盛期は悪魔のように強かった。
ロジャー・フェデラー | ピート・サンプラス | |
世界ランキング | 1位 | 1位 |
主なタイトル (出典 Wikipedia) | 全豪 優勝(2004・06・07・10・17・18) 全仏 優勝(2009) 全英 優勝(2003-07・09・12・17) 全米 優勝(2004-08) 優勝回数 20(豪6・仏1・英8・米5) オリンピック 金 2008 北京 ダブルス 銀 2012 ロンドン シングルス | 全豪 優勝(1994・97) 全仏 ベスト4(1996) 全英 優勝(1993-95・1997-2000) 全米 優勝(1990・93・95・96・ 2002) 優勝回数 14(豪2・英7・米5) |
メンタル | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
フィジカル | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
フットワーク | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
サーブ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
ディフェンス | ☆☆☆☆ | ☆☆☆ |
サンプラスは、クレーコートはあまり得意ではなかったようだ。その証拠に、全仏オープンでは1996年のベスト4が最高成績になる。
サンプラスのように自分から攻撃していきポイントを重ねるタイプの選手はクレーのように球足が遅く、ラリーが長く続くようなサーフェイスには合わなかったのかもしれない。
フェデラーはどうだろうか。全仏は1回しか優勝していない。それは、クレーキングのラファエル・ナダルの存在が大きいからだえろう。ナダルの全仏の優勝回数は、なんと12回もある。この優勝回数の多さが赤土の王者と言われる所以である。このようにナダルがフェデラーの優勝を阻んでいると言える。
サンプラスのライバルであったアンドレ・アガシも、あのビヨン・ボルグも、さらにはサンプラス自身もフェデラーがテニス史上最高の選手だとコメントしている。
男子もイメージで試合させてみた。フェデラー7勝、サンプラス3勝である。男子はロジャー・フェデラーが史上最強の選手に決定だ。
2001年のウインブルドンでは、両者が対戦し、フルセットの末フェデラーが勝っている。まだ、あどけない表情のフェデラーがあこがれのサンプラスを下し、涙を流していた。サンプラス時代の終焉とフェデラー時代の幕開けを予感させるシーンである。
最後に
女子はシュティフィ・グラフ、男子はロジャー・フェデラーに決まった。この結果から多くのテニスファンは納得するに違いない。この結果にご意見、ご批判があればこのTennisNaviのサイトの下部にある『記事・ニュースの感想をお聞かせください』の欄に書き込んでいただきたい。
タラレバの独善的な主張なので、どうかお手柔らかにお願いします。
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グラフ&ジョコビッチに1票!
いつの時代もスタープレイヤーがいるとテニスは盛り上がりますよね。
今の女子はテニス界に欠けてるのはその辺かなー