スクール以外の場所でテニスをする方であれば必ず一度は「女子連」という言葉を聞いたことがあるはずです。女子のアマチュアテニス界で有名な女子連とは一体どのような組織・集まりなのでしょうか。女子連の仕組みや特徴をご紹介していきます。
日本女子テニス連盟
女子連とは「日本女子テニス連盟」を省略した言葉です。1967年に「女子のテニスは女子の手で」という話し合いが当時の現役女子選手の間で持ち上がり、女子庭球連盟が発足したのが始まりです。
団体の活動理念は、テニスを通してコミュニケーションを図り、仲間との輪を広め、テニスの楽しさを伝え、テニスの普及と活性化を支援することです。女子連は年間を通して多くの練習会や試合、大会を企画・開催することで日本のテニス界を盛り上げています。
女子連が開催する試合や大会にエントリーするには連盟に会員登録する必要があります。会員は決められた年会費を毎年支払い、その会費によって日本女子テニス連盟は運営されています。
日本女子テニス連盟の会員になる方法。
日本女子テニス連盟の会員になるには会員登録をする必要になります。明確に決められている入会資格や年齢はないようです。女性であれば登録手続きをすれば誰でも会員になれるはずです。 ただ、登録する支部によっては年齢制限をしている場合もあるので各支部の登録案内ページよりご確認ください。
支部会員に登録
日本女子テニス連盟はかなり規模の大きい団体です。会員登録は住んでいる地域の支部で登録する形となります。47都道府県すべてに支部があり、各支部のHPを確認すれば登録方法の詳細を確認することができます。三重県のみHPがないようなのでご注意ください。
登録方法は個人登録と、団体登録の2種類があります。いずれにせよ年会費はかかりますが、個人会員で登録すると毎年事務手数料がかかるため、所属するチームがあるのであれば、チーム経由で登録するのがおすすめです。
2019年の加盟人数
2019年度は12月時点では女子テニス連盟に登録数は全国で30,112人いるそうです。都道府県によって加盟人数にばらつきはありますが、最も少ない山形県で100人。最も多い埼玉県では2,626人の登録者がいます。
ピーク時には会員数が4万人を超えていたようです。錦織選手や大坂選手の活躍によりプロテニスへの注目は増していますが、競技人口の増加には直結していない現状が分かります。
なぜ女子連は有名なのか?
地域によって加盟人数にばらつきはありますが、テニス愛好家の間ではなぜ女子連が一定の知名度を獲得しているのでしょうか。その理由は女子連に参加している人たちのテニスへの熱量が良くも悪くも高いからだと考えられます。
女子連で試合に積極的に出ている人は、勝負に対するこだわりが非常に強い人が多いです。そのため一緒に練習していてもミスに対して厳しく、試合のジャッジもかなり辛いことが多く、そういった面も女子連の知名度につながっているかもしれません。
また、女子連は試合の結果によってレベル分けがされるため、普通の草トー以上にミスを避け、丁寧過ぎるくらい安全にプレイする人が多いです。そういったプレイスタイルも女子連を有名にしている一つの要素になっています。
女子連のレベル分け。
女子連は試合結果でレベルを分けをする独自のルールがあります。レベルは下からD級→C級→B級→A級と4つのクラスに分類されています。何となくの目安ですが、スクール上級に所属していて、積極的に試合に出ているような人がB級、A級のレベルです。
女子連の試合に参加している人たちは大会で結果を残し、上のクラスに昇級することを目指して日々の練習に取り組んでいます。B級やA級になると、女子連の中では「B様」、「A様」と呼ばれることもあり、女子連に所属している選手たちから一目置かれるようになります。
女子連はその名の通り、女子だけのコミュニティであり、レベルによる目に見えない壁を感じる人もいます。そういった女子連ならではの空気感・雰囲気が外部の人たちを遠ざける原因にもなっています。
女子連の大会
女子連は年間を通して多くの大会を開催しています。その中でも全国大会として有名なソニー生命全国レディーステニス大会は女子連の大会として最高峰に位置付けられています。
各都道府県を勝ち抜いた選手が一堂に会して試合が行われます。試合の結果はテニス雑誌などでも紹介されるなど、高い知名度を誇る大会です。社会人になるとなかなか全国を目指すような機会もないので、選手にとってはテニスの上達を目指す大きなモチベーションになっています。
目的が一致すれば楽しめる
女子連には試合志向で、上達意欲の強い人が集まっているイメージがあります。そのせいか、テニスのプレイに対して厳しい人も多く、エンジョイ志向が強い人には向かないかもしれません。逆を言えば、少しでもテニスが上達したいとか、たくさん試合をしたいと考えている人には最適な環境とも言えます。
ただ、女子連で多くの試合に出ている人たちの試合運びは似通った感じになるので、女子連の試合だけに拘らずに、草トーや市民大会などさまざまな試合に積極的に出るほうがよりテニスの幅は広がると個人的には思います。
加盟の判断はよく考えてから!
ここまで紹介してきたように女子連は少し特殊な環境なので、人によって合う合わないがハッキリと分かれます。私の知人でも女子連を頑なに避ける女性もいます。
もしも興味を持った方がいれば、事前に女子連に参加している人と、参加していない人の双方から意見を聞いたうえで、加盟するかどうかを決めることをおすすめします。
筆者は男子なので参加する術がないので、本当のところは分かりません。しかし、女子連の環境がフィットする方であれば、女子連に参加することでテニスの上達も含めてテニスライフはより充実するはずです。興味を持った方はまず個人登録などで一度女子連の大会や練習会に参加してみると良いでしょう。
- 投稿者プロフィール
- 阿部亮平
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