プロ・アマ問わずテニスをプレイしている人は誰もが上達したいという気持ちを持っているはずです。特にテニスを始めたてのテニス愛好家の多くは少しでも早く上手くなりたい、上級者のように打てるようになりたいと考えているはずです。
少しでも早く上達したければ試合に出る。
私自身の実体験に基づいた話になりますが、少しでも早く上達をしたければ数多くの試合に出ることが一番の近道になります。今回はなぜ試合に出ることが上達の近道になるのかお伝えしていきます。
テニススクールのクラス分けは正しいのか??
テニススクールでのレッスンではレベル別でクラスが分かれていますが、スクールが独自にレベルごとに必要な技術や習熟度を設定しているため、初級、中級、上級のレベルがスクールごとにバラバラなのが実情です。
私自身、これまでにレッスンなどを通して多くの方とテニスをする機会がありましたが、いろいろな方とテニスをすることを通して一つ気づいたことがあります。
人によってテニスをする頻度は異なりますが、試合経験が少ない人は、たとえスクールで上級クラスに所属していても、試合になるとミスが多い傾向があり、スクールの所属レベルに関係なく、試合に定期的に出ている人はミスが少なくプレイが安定しているということです。
テニスはミスが少ないほど試合に勝つ可能性は高くなります。事実スクールで中級クラスでも、試合慣れしていてミスが少なく安定したプレイが出来る人は、試合に出たことがないままスクールの上級クラスに上がった人よりも間違いなく試合をしたら強いはずです。
試合経験の重要性。
なぜ、スクールでの所属クラスのレベルと試合結果が必ずしも一致しないのか?ここに試合経験の重要性があります。
試合に1度でも出たことがある人は分かると思いますが、実際の試合になると一本のミスが練習と比べてとても重くなります。そのため試合になると緊張感などのプレッシャーが高まり、試合経験が少ない場合は普段通りのプレイがなかなかできないということがよくあります。
どんなスポーツでもそうですが、健康維持や単純に楽しむために取り組んでいる場合を除き、本番、つまり試合で発揮できるパフォーマンス=実力となります。
試合でのパフォーマンスを向上させるには結局のところ経験を積む以外にありません。数多くの試合に出ることによって試合独特の状況にも慣れ、練習と同様のパフォーマンスを徐々に発揮できるようなります。また、試合経験はテニスのスキルを上達させる多くのメリットがあります。
試合に出るメリット。
では、試合を通して得られるメリットについていくつか説明していきます。
練習に比べて遥かに上達の経験値を得られる。
試合では普段の練習と比べて圧倒的に集中力が高まるため、一本のショットに対する意識や集中力が上がり、普段の練習に比べて一球当たりの経験値が圧倒的に高くなります。
また試合に出ることで様々なプレイスタイルの相手とテニスをすることなり、戦術の幅が広がり、いろいろな状況、ボールへの対応力が格段に上がっていきます。
テニススクールではコーチはお客さんの打ちやすいところに意識してボールを返球しています。かつ、ボールへの回転も通常より抑えているため、実際の試合において相手の嫌がるところ、取りにくいところに打つという状況とは全く異なります。
強い相手とプレイできる。
試合に出ることの一番のメリットは自分よりもレベルの高い相手とテニスが出来ることです。
上達への一番の近道は自分より強い相手とプレイすることです。自分よりも強い相手とテニスをすると、今まで決まっていたボールは返球されるようになり、必然的にラリーが長く続くようになるはずです。そうなるとボールを打つ回数も自然と多くなり、結果的に練習量が多くなるのと同じ効果が得られます。
また、相手のレベルが高いと、打つボールの球威やスピード、コースも自分にとって厳しいものになるので、自分の限界を押し上げるようなレベルの高い練習をしているのと同じ状態になります。
試合に出れば勝ち進めば進むほど相手のレベルも上がっていくのが一般的です。これは優勝しない限りは自分よりも強い相手とテニスが出来ることを意味しています。つまり、試合に出ればほぼ間違いなく自分にとって最高の練習環境を得られることを意味しています。
自分の弱点・課題が明確に。
試合に勝つには相手よりも少しでも多くのポイントを積み重ねる必要があります。そのためには相手よりもポイントをより高確率で取れるショットを選択する必要があり、対戦相手とのレベルが拮抗していればいるほどお互いに相手の弱点を責めることが増えていきます。
自分自身の弱点が狙われるわけですから、自然と練習すべき課題が明確になります。そして、試合に負ければ当然悔しい思いもしますから、試合後の練習にもより身が入り、課題克服を意識して集中して練習することになります。
相手とのレベル差が大きかった場合でも、強い相手に対して、何が通用して、何が通用しなかったかが少しでも分かればそこから次への課題を見つけることが出来ます。
試合後に相手からアドバイスを得られる。
試合で負けた時に何が原因で勝てなかったのか、負けてしまったのかがよく分からないという人も多いかと思います。
そんな時は試合後に相手にアドバイスを求めるといいでしょう。大抵の場合は相手が自分に足りない部分や、客観的に見て弱い部分を指摘してくれます。そのアドバイスをその後の練習に生かしていけば必ず上達につながります。
相手にアドバイスを求めることによって、自分では気づかなかった自分の強みに気づくこともあります。試合に出始めたばかりの人は自分のプレイスタイルを確立するのにも役立ちますし、困った際に頼るべき自分のショットなども分かるようになります。
新しい練習相手が見つかる。
試合後に相手と話すことで、一緒に練習する機会を得る可能性もあります。自分と同等かそれ以上のレベルの相手と練習するチャンスが得られれば、より上達への近道にもつながります。
まずは一度試合に出てみよう!
テニスを始めたばかりの人は、いきなり試合に出るなど考える人は少ないかと思います。またある程度テニスを継続していくと、試合に出ることを考える人も増えてきますが、なかなか最初の一歩が踏み出せないという方も多くいます。
しかしながらテニスの試合は草トーと呼ばれるような一般の人が出る試合はネットで調べればたくさんあります。市民大会も含めてレベル別で開催されている試合も多いので、自分のレベルに合わせて大会を選ぶことが出来ます。
初心者であれ、上級者であれ、試合に出れば今の自分にとって最も必要な課題が明確になるので、必ず上達のスピードは速くなります。 少しでも早く上達したいという方はまずは試合に出てみてはいかがでしょうか。
草トーを探してみよう。
試合に出てみようかなと少しでも思った方に向けに草トーを検索するサイトや、多くの方が参加する有名な草トーなどをご紹介しておきます。
TennisNavi
草トーの掲載数が一番多いのがTennisNaviです。開催日や地域、サーフェス、年齢、性別、参加費など様々な条件で試合を検索することできます。
インスピリッツテニスクラブ
関東でテニスの草トーナメントをいろいろな場所で開催しているところです。参加費も安く、参加者には複数試合を保証しており、開催日程も多く、レベル別に細かく分かれていることなどから、多くの人が参加する草トーです。初めて試合に参加してみようという方にはおすすめです。
ディアドラカップ
テニスの聖地有明をメインに定期的に開催されている草トーです。テニスコーチやJTAランカー、大学テニス部員、全国クラスのJrなどレベル高いプレイヤーも多く参加するのが特徴です。試合慣れして、他のオープン大会などで優勝するようになってからの出場がおすすめです。
あいらぶてにす
関西地方で開催される草トーを検索するには最適なサイトです。カレンダーにレベル別で開催大会が表示されるので、自分に合った草トーを見つけやすくなっています。
試合を経験するとよりテニスが面白くなる!
勇気をもって試合に出ると、きっとテニスをより楽しめるようになります。試合に負けたら当然悔しいですし、自分の下手さを突き付けられたようで憂鬱な気分になることもよくあります。しかし、そういった思いを乗り越えて試合に勝ったり、優勝したりした際には大きな達成感や喜びを感じることが出来ます。
テニスの面白いところは、初級→中級→上級→オープンと大会がレベルごと分かれており、際限なく上を目指していくことが出来るところです。
市民大会や草トーで上位を取れるようになればJTAの大会に出ることで、プロと試合をする機会を得ることだって可能です。実際私自身も、JTAの試合に出てインカレ優勝経験者や全日本選手権出場者とも何度か試合をする機会がありました。
社会人になってテニスを始めた人でも、年齢別の試合で全日本選手権出場するようになるような人も実は多かったりします。
テニス経験、年齢、レベルを問わず、試合を通してより充実したテニスライフを送ることが出来るので、一度も試合に出たことがないという方は騙されたと思って一度試合に出ることをお勧めします。
今回の記事を通して、一人でも多くの方が試合に出る背中を押すことが出来たら私としても嬉しいです。
- 投稿者プロフィール
- 阿部亮平
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