学生時代にサークルや部活でテニスを定期的にしていたものの、社会人になるとテニスをする機会がなくなり、テニスができる場を探し始める人も多いはずです。今回はそんな方々に向けてテニスクラブとテニススクールの違いについてまとめました。
社会に出るとテニスをする機会を作るのが難しい?
学生であれば部活動やサークルなどに入れば簡単にテニスをする機会を得ることができます。しかし、社会人になると、自分でテニスコートを手配して、一緒にテニスをする相手を探すとなるとなかなかハードルが高いのも事実です。
自ら行動して一から段取りをするのは大変なので、社会人になるとテニススクールに入会してテニスをする人が多いはずです。ただ、テニススクールのレッスンでは物足りなさを感じる人もいるのではないでしょうか。そんな人にはテニスクラブという選択肢があります。
ではテニスクラブとテニススクールの違いを説明していきます。
テニススクール
テニススクールは文字通り、テニス上達のためのレッスンをしてくれる学校・教室のような場所です。月会費を払うことで、レッスンという形で定期的にテニスをすることができます。
チェーン展開している有名なテニススクールを挙げると、ルネサンス、コナミ、レック、ノア、VIP・TOPグループなどがあります。
レベル別のクラスでレッスンを受講。
テニススクールはスクール会員のテニスレベルを判定し、レベル別でグループレッスンを実施しています。スクールによって異なりますが、コーチ1人に対してレッスン生は6~8人程度でレッスンをするのが一般的です。
スクールではレッスンのことを「クラス」と呼び、1週間のタイムスケジュールが上記写真のように決められています。自分の都合の良い時間帯に受講可能レベルのクラスが開講されていないこともあり、その点はテニススクールのデメリットといえます。
クラス昇級の仕組み。
テニススクールですから、継続的に通うことでテニスは上達していきます。自分が受講するクラスを担当するコーチの判断で、昇級が認められると、一つ上のクラスのレッスンを受講できるようになります。
クラス昇級の仕組みによって、スクール会員はテニスの上達を実感できたり、昇級をモチベーションにテニスに打ち込むことができます。ただ、担当するコーチによって昇級の基準が曖昧だったり、曜日、時間帯によって同じレベルのクラスであってもレッスン生のレベルにばらつきがある場合もあります。
スクールは入会前に体験レッスンを受けるべき。
テニススクールはスクールごとにレベル分けの基準や、コーチの質などに違いがある場合があります。スクールへの入会を考えている場合は事前に体験レッスンを受けるべきです。
ほぼ全てのスクールで体験レッスンが用意されています。入会を検討している方は、一度体験レッスンを受けた上で、そのスクールの仕組みや、実際に通っているレッスン生のレベル、コーチの質などを確かめてから入会するかどうかを決めたほうがスクール選びでの失敗は減るはずです。
体験レッスンを受けると、入会したらどのレベルのクラスを受講すべきかを体験レッスンのコーチが判断してくれます。テニススクールに入会する気がない人でも自分のテニスレベルが知りたい人は体験レッスンを受けてみるのも良いかもしれません。
テニスクラブ
テニスクラブはテニススクールと異なり、クラブ会員にレッスンを提供するのではなく、コートや施設などテニスをする場を提供するのがメインになります。テニスクラブでありながらスクールのように運営しているところもあるため、混同を避けるために会員制テニスクラブと呼ぶこともあります。
テニスクラブの会員になると、テニスクラブのコートや施設を自由に使えるようになります。時間のあるときにテニスクラブに顔を出して、会員同士で自由にテニスを楽しむのが一般的です。
自分で相手を見つけるのが難しい場合は、自分の知り合いをビジターとしてテニスクラブに招待することも可能です。ただ、ビジターを連れてくる場合は別途料金がかかります。
国内のテニスクラブで知名度のあるクラブを挙げると、明治神宮外苑テニスクラブや東京ローンテニスクラブ、田園テニス倶楽部などがあります。ウィンブルドンを開催している「All England Lawn Tennis and Croquet Club」も会員制テニスクラブです。
入会には紹介が必要?
テニスクラブに入会するためには既存会員の紹介が必要な場合があります。会員制のテニスクラブは会員同士がテニスを通して交流することを目的にしているため、会員の人間性を重視し、紹介制を採用しているクラブもあります。
紹介のハードルが高いクラブは、所属している会員の社会的な地位が高い場合が多いです。上記写真の東京ローンテニスクラブクラブでは名誉会員に天皇皇后などの皇族がおり、一般会員にも各国の大使や、有名企業のトップなどがいると言われています。
テニスクラブの登録料や月会費は?
テニスクラブに入会するためには登録料が必要です。登録料はテニスクラブによって異なります。1年ごと登録の更新が必要なクラブは安めで、永久会員のように最初だけ登録料が必要な場合は高額になります。
調べたところ、1年ごとに登録更新が必要になる田園テニス倶楽部や京王テニスクラブは登録料が5万円ほどでした。一方、登録料が最初だけ必要な明治神宮テニスクラブは正会員で88万円、平日会員で66万円とかなり高額な登録料が必要になります。
登録料はテニスクラブの立地や歴史などで大きく変わります。自分が住んでいるエリアに会員制テニスクラブがあればご自分で詳しく調べてみてください。
テニススクールと同じようにテニスクラブでも月会費が必要です。月会費はテニスクラブのコートサーフェスや施設の充実度によって料金が異なります。クレーコートのようなメンテナンスに手間がかかるクラブは月会費が高い傾向があります。
テニスクラブでもレッスンは受けられるのか?
テニスクラブでもレッスンは実施しています。会員に対してテニスクラブに所属するコーチがレッスンをする場合もあれば、テニスクラブの会員募集とは全く別で、テニススクールを開校し、スクール会員を募集している場合があります。
テニスクラブの会員であっても、レッスンを受講する場合は追加料金の支払いが必要になります。もしもテニスの上達を目指してたくさんレッスンを受けたいのであれば、テニスクラブの会員になるよりも、テニススクールの会員になってレッスンを受講したほうが割安です。
テニス以外のつながりを作れる!
テニスクラブによってはテニスよりも会員同士のつながりを求めて登録をする人もいるはずです。特に、紹介制でしか入会できないようなテニスクラブではテニスをきっかけに交流が生まれて、大きな仕事につながるなんて場合もあるようです。
テニスクラブとテニススクールはどう使い分ける?
テニスを始めたばかりでまずは上達したいという方であればテニススクールの方がおすすめです。一通り技術的なことを身に付けたうえで、試合に出たり、自分なりに練習して上達を目指す段階でテニスクラブに入会するのが良いでしょう。
テニスクラブは入会金や月会費など出費は大きくなります。ただ、週末にずっとテニスをしたいとか、平日は毎日のようにプレイしたいという人であれば、毎月定額で好きなだけコートを利用できるテニスクラブはテニススクールよりも良い選択肢になります。
テニスとの関わり方は人それぞれです。テニススクールやテニスクラブのことを知ることで、よりよいテニスとの関わり方を見つけられる可能性は高まるはずです。テニスナビではテニススクール・テニスクラブの検索機能がありますので、興味のある方は下記のリンクよりご確認ください。
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- 阿部亮平
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