テニスの試合で使えそうなアプローチショットをいろいろとご紹介!

先日、テニスナビのオンラインコミュニティに意識を一つ変えることでテニスの質は大きく変わるという内容の投稿をしたところ、いつもよりも多くの反応を頂いたので、今回はテニスの試合においてアプローチを打つ時にどうすべきか!という掘り下げた内容を書いていきます。

これまでテニスの試合でなんとなくアプローチを打っていたという方は、今回紹介するいろいろなアプローチショットの種類や、打つ際に意識することなどを実際にコートや試合で実践してみて下さい。新たな気づきが得られるはずです。

アプローチショットとは?

アプローチショットはネットプレイにつなげるためのショット。

アプローチショットはネットプレイに移行するために打つショットのことです。一般的にはベースラインよりも内側に入って打てるようなボールで使っていきます。

チャンスボールとアプローチショットを混同しているテニス愛好家も多くいますが、アプローチショットはあくまでもネットプレイに移るためのショットであり、アプローチだけでポイントを狙う必要はありません。無理に強打せずに相手コートにしっかりと入れることを最優先に考えてください。結果的にアプローチショットだけでポイントが獲得できる場合もありますが、欲を出すとミスが増えるので丁寧に打ちましょう。

アプローチショットにはいろいろな種類がある!

アプローチショットと一言で言っても、球種やコース、深さ、スピードなどの組み合わせによってアプローチの種類は非常に豊富です。テニスの試合ではレベルが上がれば上がるほど、相手に気持ちよく打たせないようにボールのスピードや球種をいろいろと変化させながらラリーを展開していきます。

ストロークに限らず、アプローチでも球種やコースなどを微妙に変えることで相手のミスを誘ったり、甘いボールを引き出すことができるようになります。

アプローチのバリエーションを考える!

アプローチで球種やコース、深さ、スピードを変えると言われてもどうすればいいのか分からないという方が多いはずです。アプローチに限らずテニスの全てのショットに応用できる話になりますが、球種、コース、深さ、スピードについてどのように考えれば良いのか具体的に説明していきます。

球種を変える

回転を変えてアプローチに変化を加える。

球種はボールの回転のことです。テニスの球種は大まかに分けると、フラット、スピン(トップスピン)、スライスの3種類です。テニスの試合では1球ごとにどんな球種を使うか(ボールにどのような回転をかけるか)を意識してプレイすることが大切です。

テニス上級者になれば3つの球種を打ち分けることができますし、どの球種を打たれても返球するだけなら難しくはありません。しかし、中級レベルまでのプレイヤーであればスピンやスライスの返球が苦手という人も多いので、テニスの試合ではアプローチの球種を変えるだけでも大きな効果を実感できるはずです

コースを変える

コースあるいは相手のフォア・バックのどちらかをしっかり狙う!

コースを変えるというのは、相手コートのどこを狙うのかという意味です。単純に考えれば、コース選択はクロス or ストレートの2択になります。テニスの試合ではクロス or ストレートで考えるのではなく、相手のフォア or バックのどちらを狙うかという意識の方が良いかもしれません

試合になると忘れがちになる人が多いのですが、センター狙いも立派なコース選択です。アプローチでストレートやクロスなど極端にラインぎりぎりのコースを狙うとアウトの可能性が増えますし、コースに入ったボールは角度をつけた返球がし易くなるので、相手のパッシングショットで左右を抜かれるリスクも高まります。アプローチのコース選択に迷ったらセンターに打つのは実はかなり有効です。

深さを変える

深さは変えるというのは、相手コートのどの辺りにボールがバウンドさせるかです。大まかにコートを2分割して考えた場合、サービスラインより手前が浅い、奥が深いとなります。

テニスの試合ではボールが深ければ深いほど相手は返球が難しくなるので、極論を言えばエンドラインぎりぎりにボールを配球するのが理想です。しかしながらエンドラインぎりぎりを狙うとバックアウトの可能性が高くなるので注意が必要です。

特にアプローチショットでは前に体重移動しながらボールを打つケースが多いので、テニスコート深くを狙ってショットを打つとミスが増えます。アプローチでバックアウトが多いという人は浅い場所を狙って打つことを意識してください

スピードを変える

テニスはボールの軌道をイメージして打つとスピードを調整できる

テニスの試合では、自分が打つボールのスピードに変化をつけるというのは非常に有効な戦術となります。もちろんプロのようなスピードボールを安定してコートに入れることができるのであれば、スピードに変化をつける必要はありません。しかしながら一般レベルでそんなことができる人はいませんから、自分の打てる範囲でボーススピードに緩急をつけ、相手の打点を微妙にずらしてミスを誘うことを意識するのがおすすめです。

一般プレイヤーであればアプローチで相手に緩いボールを打たれると力んでミスをすることがよく起こります。緩いボールは足を動かして適切な打点に入ってボールを打たないとミスが出てしまいます。テニスの試合で緩いボールを使うのは勇気が要りますが、中級までのレベルではつい力んでしまう人が多いので、緊張感のある場面ほど緩いボールが効果を発揮します。騙されたと思って実践してみてください。

アプローチを具体的に考える!

では球種、コース、深さ、スピードの組み合わせで実際にテニスの試合で使えそうなアプローチを具体的に紹介していきます。

相手のバックへ少し浅めのスライスを打つ!

まずおすすめするアプローチは相手のバックハンドを狙って浅めにスライスを打つことです。

一般レベルではバックハンドを苦手としているプレイヤーが多いので相手のバックを狙いますスライスで少し浅めを狙うことで、相手に低い打点で取らせることができ、速いボールを打たれるリスクが下がります。加えて、バックハンドでしっかりとスピンをかけられるプレイヤーは少ないので、相手の返球が浮いてくる可能性も高いため、返球されても次のボールで仕留められるチャンスが大きくなります。

緩くて軌道の高いボールをセンターへ打つ!

次におすすめするアプローチは緩くて高い軌道のボールをセンターマーク付近に打つことです。

これは私も実際に草トーではよく使っていたのですが、緩いボールを打つことでネットへ詰める時間を稼ぐことができます。また、センターにボールを打つことで相手はショットに角度をつけるのが難しくなり、パッシングを抜かれる可能性が低いという効果もあります。

唯一注意することは、ロブで頭の上を越されることですが、そこまで相手を見ながらプレイできる人は少ないので、あまり心配する必要はありません。ぜひテニスの試合で試してみてください。

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自分なりに試合で使えるアプローチを見つけよう!

球種(フラット・スピン・スライス)×コース(クロス・センター・ボディ)×深さ(深い・浅い)×スピード(速い・遅い)の組み合わせだけでも全部で36通りあります。全てを自在に組み合わせることは難しいにしても、自分の技術で可能な範囲を組み合わせるだけでもアプローチの選択肢は格段に増えます。

テニスの試合や練習でいろいろと試しながら、自分なりに有効なアプローチを探してみてはいかがでしょうか。いろいろと考えてアプローチを打つことで、なんとなく打っていたショットが新たな武器に化ける可能性も十分あります。ぜひコートで実践して自分なりのアプローチを見つけ出してください。