大会ナンバー1の最速サーブを持っているからといって勝利が約束されるわけではありませんが、早いサーブはそれだけで強力な武器になりますし、なによりそのビッグサーブを見に来るファンもきっといることでしょう。
この記事では、テニスの歴史上でTOP10とされるスピードを叩き出したテニスプレイヤーを男女ともにご紹介します。
スポーツの歴史は使用する道具の進化の歴史でもありますから、まだラケットが木製だったころと比較するのはナンセンスだと思われる方もいらっしゃるでしょう。このランキングは道具の進化ありきのものだ、という認識でお楽しみください。
サーブ男子世界最速の男は誰だ!?
2012年5月9日、韓国の釜山にてサミュエル・グロート選手(サムは愛称)が2019年7月16日現在も最速とされている時速263.4kmを叩き出しました。このサーブは2回戦、対ベラルーシ代表のUladzimir Ignatik選手との試合で披露されました。
サミュエル・グロート選手は1987年10月19日生まれの右利き、身長は193cmです。2006年と2010年に自身最高となる世界ランキング53位を記録しています。
上の動画はサミュエル・グロート選手が世界最速をマークしたときの動画です。画質は少々荒いですが、世界最速のサーブの威力は伝わるかと思います。
世界最速ランキングTOP10 男子
【男子サーブスピード世界ランキング】
Wikipedia USA
1位 サミュエル・グロート (オーストラリア)
・速度:263.4㎞/h
・記録した試合:2012年オープンチャレンジャーテニス(韓国釜山)
・身長:193㎝
・最高世界ランキング:53位
2位アルバーノ・オリベッティ(フランス)
・速度:257.5㎞/h
・記録した試合:2012年internazionali Trofeo Lame Perrel-Faip(イタリア)
・身長:203㎝
・体重:104㎏
・自己最高ランキング:110位
3位ジョン・イスナー(アメリカ)
・速度:253㎞/h
・記録した試合:デビスカップ2016
・身長:208㎝
・体重:108㎏
・自己最高ランキング:9位
4位イボ・カルロビッチ(クロアチア)
・速度:251㎞/h
・記録した試合:デビスカップ2016
・身長:211㎝
・体重:104㎏
・自己最高ランキング:14位
4位イェジ・ヤノヴィッツ(ポーランド)
・速度:251㎞/h
・記録した試合:Pekaa Szczecin Open2012(ポーランド)
・身長:203㎝
・体重:91㎏
・自己最高ランキング:14位
6位ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)
・速度:250㎞/h
・記録した試合:ロジャーズカップ2012(カナダ)
・身長:196㎝
・体重:98㎏
・自己最高ランキング:3位
7位アンディ・ロディック(アメリカ)
・速度:249 km/h (155 mph)
・記録した試合:2004 デビスカップ
・身長:188㎝
・体重:88㎏
・自己最高ランキングシングルス:1位
8位 ヨアキム・ヨハンソン(スウェーデン)
・速度:245 km/h (152 mph)
・記録した試合:2004 デビスカップ
・身長:198㎝
・体重:90㎏
・自己最高ランキング:9位
8位 フェリシアーノ・ロペス(スペイン)
・速度:245 km/h (152 mph)
・記録した試合:2014 Aegon Championships
・身長:188㎝
・体重:85㎏
・自己最高シングルスランキング:12位
10位 マウリス・コピル(ルーマニア)
・速度:244 km/h (152 mph)
・記録した試合:2016 European Open
・身長:193㎝
・体重:85㎏
・自己最高ランキングシングルス:124位
注目すべきはTOP10に名を刻んでいる選手らの平均身長でしょう。平均身長はなんと198.1㎝。やはりビッグサーバーにとって高身長は必須であることがわかります。
サーブに課題ありといわれている錦織選手の身長は178㎝で、最高速度は時速201㎞。スピード勝負ではなくテクニックで差をつけなくてはならないことがわかります。
しかし最速ランキング2位のアルバーノ・オリベッティ選手の世界ランキング最高は110位です。サーブが速いだけでは世界のトッププロとは渡り合えないということでしょう。
世界最速ランキングTOP10 女子
【女子サーブスピード世界ランキング】
Wikipedia USA
1位 ジョージナ・ガルシア・ぺレーズ (スペイン)
・速度:220㎞/h
・記録した試合: 2018 Hungarian Ladies Open
・身長:188㎝
・最高世界ランキング:124位
2位 ザビーネ・リシキ (ドイツ)
・速度:210.8㎞/h
・記録した試合:2014 Stanford Classic
・身長:178㎝
・自己最高ランキング:12位
3位 ビーナス・ウィリアムズ (アメリカ)
・速度:207.6㎞/h
・記録した試合:2007 US Open
・身長:185㎝
・自己最高ランキング:1位
4位 イバナ・ヨロビッチ (セルビア)
・速度:207.0㎞/h
・記録した試合:2017 Fed Cup
・身長:174㎝
・自己最高ランキング:96位
5位 セリーナ・ウィリアムズ (アメリカ)
・速度:206.4㎞/h
・記録した試合:2013 Australian Open
・身長:175㎝
・自己最高ランキング:1位
6位 ユリア・ゲルゲス (ドイツ)
・速度:203㎞/h
・記録した試合:2012 French Open
・身長:180㎝
・自己最高ランキング:9位
7位 ブレンダ・シュルツ=マッカーシー (オランダ)
・速度:202.7km/h
・記録した試合:2007 Indian Wells Masters
・身長:188㎝
・自己最高ランキングシングルス:9位
8位 ナディヤ・キチェノク (ウクライナ)
・速度:202.0 km/h
・記録した試合:2014 Australian Open
・身長:172㎝
・自己最高ランキング:36位
9位 大阪なおみ(日本)
・速度:201 km/h
・記録した試合:2016 US Open
・身長:180㎝
・自己最高シングルスランキング:1位
9位 ルーシー・ハラデツカ (チェコ)
・速度:201 km/h
・記録した試合:2015 Wimbledon
・身長:177㎝
・自己最高ランキングシングルス:41位
男子と女子のランキングを比較すると、女子も男子もビッグサーバーの成績は大体同じということがわかります。 男子の上位10人の最高ランク平均が34.9位なのに対し、女子の平均は33位とほぼ同じです。
しかし女子のランキングには世界ランク1位を経験した選手が3人もいますので、速くて強力なサーブは世界最強女王への必須条件といえるのかもしれません。
勝利に必要なのは速さではない?
速ければ速いほど強力に思えるサーブですが、どうやらトッププロの世界では一概にはそうではないようです。
例えば、2018年のBIG4フェデラー選手とサーブ最速ランク3位のイスナー選手のファーストサーブ時の得点率を比較すると、フェデラー選手80.3%に対しイスナー選手81.1%とほぼ変わらない数字であることがわかりました。
つまりトッププロの世界ではサーブの速さと得点率の間に相関関係はほぼ無いといえます。
テニスで勝利するために必要なことは、いかに速いサーブを打つか、ではなく試合展開を有利に進めることができるサーブを的確に打つことができるかどうかが最も重要なことであることがわかります。
あなたのサーブの色を見つけよう!
サーブの世界も様ざまなプレースタイルや打球変化があり、その興味は尽きません。自分にとって一番こだわりたいサーブのスタイルを見つけて、確固たる武器にしていきましょう!
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