テニスコーチが実践!レベルを問わず取り組めるテニス練習メニュー

テニススクール以外でどのように練習すればいいのか分からない。そんな悩みを抱くテニス愛好家は多いはずです。今回は私自身が普段実践している練習を紹介し、どのような点に気をつけながら練習をしていくと良いかをご紹介していきます。

テニスの練習は目的を明確にする。

テニスの練習をするときは、練習の目的を明確にする必要があります。漠然とテニスが上手くなりたいという思いで練習しても、練習の際に意識すべきポイントが分からず、ただ練習をこなすだけになってしまい、練習の質が低下してしまいます。

人によって課題はバラバラですから、練習をする際に意識すべきポイントは変わってきます。何を意識して練習して良いか分からない人は試合に出ることで、自分の現時点での課題を明確にすることができます

試合をすると圧倒的な実力差がない限りは自分の課題が見つかります。試合で見つかった課題を意識しながら練習に取り組むことで、効率的な上達につながります。試合でより良い結果が出せるようになったり、勝てなかった相手に勝てるようになったりすることで上達は実感できます。

どんな練習をすると良いのか?

テニスは試合を想定して練習する。

テニススクールではコーチの主観でテニスレベルを判断していますが、客観的に判断する尺度は試合結果しかありません。練習は常に試合を想定した形で進めていくのが大切です。

球出しよりもラリーをメインにする。

実際の試合では球出しからプレイが始まることはありません。実際の試合はお互いにボールを打ち合うラリーがメインになります。であれば練習をするときも極力試合の状況に近いラリーでの練習をメインにする方が効果的なのは言うまでもありません。

テニスを始めたばかりで、ラリーがなかなか続かない初級者だけで練習する場合は、球出しでも問題ありません。しかし、ある程度ラリーが続けられる中級者や、初級者でも上級者と一緒に練習できる場合はラリーメインで練習をするべきです。

ラリー練習の主な目的。

ラリー練習の主な目的は相手の打ったボールの行方を正確に予測する能力を磨くことです。相手がボールを打つ際のインパクト音やスイング軌道からボールの回転や予測し、ボールの行方に素早く移動しなければラリーは続けられません。ボールの行方を予測する力はラリーを繰り返し、いろいろなボールを体感することでしか磨かれません。

球出しは新しいショットを覚えたり、基礎を確認したいときなど何か理由がない限りはおすすめしません。また、コースや回転をしっかりとコントロールして球出しをするには技術が必要なので、上級者やコーチ経験者でないと質の高い球出し練習ができないという問題もあります。

ラリーでの練習法。

ラリー練習は全てのショットを一通り確認しながら実施することが理想です。時間は30~60分程度で自分の得手・不得手に合わせて各ショットの練習時間を調整してください。

ショートラリー

ラケットヘッドを落としてしっかりスピンをかける。

ショートラリーは基礎を確認する大事な練習です。しっかりとボールに回転をかけてサービスラインの内側にボールをコントロールすることを意識してください。ショートラリーは距離が短いので、コンパクトなテイクバックを意識してボールの飛びを抑えましょう

テイクバックをコンパクトにしてもボールが長くなってしまう人は、ラケットとボールの当たりを薄くして、しっかりと回転をかけるように意識してください。最終的には8割程度の力でスイングしてもショートラリーが続けられるようになるのが理想です。

補足ですが、ショートラリーのときは、打つ際に腰を軽く回すように意識すると、身体の回転を使ってボールを打つ動作を自然と身体に覚え込ませることができます。

ボレー&ボレー

ボレーはインパクト面とステップを意識する。

ボレー&ボレーは足の動き(ステップワーク)とボールの軌道を意識して練習してください。

ボレーはラケットを引かずに身体よりも前の位置でボールを捉えるのが基本です。ボールを飛ばすためには足の動きが欠かせないので、右利きの人の場合はフォアボレーならスプリットステップから右→左バックボレーならSステップから左→右のステップを徹底してください。

また、ボレー&ボレーではステップの確認が重要なので、ボレーのボール軌道は山なりになるよう意識してください。直線的なボールで返球をすると足を動かす余裕がなくなり、いつまで経っても正しいボレーのステップが身につかない原因となります。

クロスラリー

クロスラリーは試合に最も近い形のラリー練習。

ショートラリーとボレー&ボレーが済んだら、ベースラインまで下がってストロークの練習をしていきます。試合でのラリーはストレートよりもクロスが基本になるので、なるべくクロスラリーで行うのがおすすめです。

クロスラリーの際は打点を意識して、しっかりとボールをクロスにコントロールすることを心がけましょう。振り遅れて打点が遅れるとクロスにボールをコントロールできなくなります。思ったようにクロスにボールを打てない人の多くは準備が遅い場合がほとんどなので、早めの準備を心がけてください。

クロスにコントロールしてラリーが続けられる人は深さを意識したり、ボールの軌道を変えてみたり、ショートクロスを狙うなど、いろいろなショットを打ち分けられるか挑戦してください。ただクロスラリーをするよりも質の高い練習をすることが可能です。

ボレー&ストローク

一方がボレー、もう一方がストロークに分かれてラリーを実施します。試合でのネットプレーを想定してお互いにラリーを進めていきます

ストロークをする人はしっかりと回転をかけて相手の足元やバックハンドを狙うなど、実際の試合で相手がミスしそうな打ちづらい場所を狙っていきます。ボレーヤーのポジション次第ではスピンロブを混ぜるとより練習になります。

ボレーヤーはサービスラインから一歩前に入ったポジションでスタート(1stボレーを想定)し、自分のショットや相手の体勢によってネット前に詰めるなどポジション細かく調整をしながら決めきることを考えてラリーします。チャンスがあればドロップショットやアングルボレーも積極的に狙いましょう。

ボレー&ストロークに自信がない人は、まずラリーをつなげることを意識してください。慣れてきたら相手のミスを誘う、甘いボールを決めきるなどを意識しながら練習するとレベルを問わず効果的な練習ができます。

スマッシュ

スマッシュをロブで返球するとお互い実践的な練習になる。

スマッシュは練習量が最も少なくなりがちなショットです。本来であれば決めるだけのショットになるはずですが、一般レベルではスマッシュを決めきれない人が非常に多いです。スマッシュは高い確率で決めきれるようにしっかりと練習しましょう。

スマッシュ練習はラケットでのボール出しで構いません。高いロブを上げてネット前のプレーヤーにスマッシュを打たせてください。スマッシュを打つ人のレベルに合わせてロブの高さや深さを変えることで練習の難易度を調整することができます。

ロブを上げる人は、可能であれば相手のスマッシュを直接ロブで返球してください。実際の試合でも粘り強くロブを返していくことでポイントを獲得できるチャンスは増えます。しっかりと面を作って相手スマッシュもロブで返せるように練習しておきましょう。

サーブ&リターン

サーブはしっかり振り切って回転をかける。

ラリーではありませんが、試合ではサーブとリターンが入らないとラリーが始まりません。サーブ・リターンもしっかりと練習しておきましょう。

サービスを打つ人は1stサーブと2ndサーブを想定してしっかりと打ち分けるようにしましょう。リターンをする人はリターンのコースやボール軌道などを打ち分けられるかを確認しながら練習してください。

リターンのポイントですが、相手のサーブが速く反応が遅れてしまう場合はリターンの立ち位置を後ろに下げたり、リターンのテイクバックをボディターンのみにするなど、いろいろ工夫して練習しておけばサーブの良い相手との対戦でもリターンが返せるようになります。

慣れてきたらサーブ・リターンからラリーを始めるのも効果的です。試合ではサーブやリターン直後のボールでミスをする人が多いので、サーブ・リターンからラリーを始めるとより実践的な練習になります。

普段の練習がテニスの上達につながる。

テニスはある日急に上達するようなことはありません。どのように日々の練習に取り組むかによって上達のスピードが変わってきます普段何気なく練習しているメニューでも意識を少し変えるだけで練習の質は大きく変わります

今回紹介した練習メニューは決して目新しいものではありませんが、目的意識をもって練習をしていけば必ず上達につながります。今までなんとなく練習をこなしていた人は、ぜひ今回紹介したようなことを意識して練習に取り組んでみてください。