もったいないミスにさよなら！ミスを減らすためのテニス戦術【ダブルス編】

ダブルスはシングルス以上に戦略や戦術が求められます。ただなんとなく動いているだけではパートナーとの連携が取れませんし、相手に隙を見せることになってしまったり、もったいないミスにつながってしまいます。

このような状況を防ぐためにもダブルスで使える基本戦術を知っておくととても便利です。普段はダブルスをやらない方でも、ダブルスに対応できるようになります。

この記事ではミスを減らすためのダブルスの基本戦術についてまとめています。

ダブルス基本戦術

スライスは基本的に使わない

シングルスでは体勢が崩れたときの対処としてスライスが有効でした。ではなぜダブルスではスライスは使うべきではないのでしょうか。

それはスライスの球速が遅く、前衛のチャンスボールになるケースが非常に多いためです。シングルスと違い、ダブルスでは前衛のことも視野に入れて返球しなくてはなりません。

ダブルスではストロークは基本フラットもしくはトップスピンをかけた弾道低めの前衛が手を出しづらいショットを打ちましょう。

相手前衛がポーチに出ないなら、狙うはセンター

相手前衛があまりポーチに出ずにサービスライン付近で構えていて、またあなたが後衛ストローカーという場合、積極的にセンターを狙うというのは有効な戦術の一つです。

ダブルスの場合、後衛はサイドラインよりに構えて前衛が取れないクロスのカバーをする傾向にありますので、センターはカバーが手薄であることが多いです。

もしこの状況でセンターへの打球が前衛を抜けた場合、後衛は余裕の少ない状況から返球せざるをえませんので、チャンスボールが期待できます。

さらにセンターへの返球なのでネットのリスクを減らせるのも大きなポイントです。

山なりの大きいトップスピンは危険

シングルスではトップスピンはミスを減らすための技術として優秀であると上述しました。しかしダブルスではこの戦術は危険です。なぜでしょうか。

それは球威のあるトップスピンでさえ弾道が高ければ相手前衛の餌食にされる可能性が高まってしまうためです。浮いたボールは危険だということを覚えておきましょう。

ただし相手がポーチに出てきている場合は、その頭上を越えるトップスピンロブは有効です。相手の動きを見て、チャンスボール献上というミスを減らしていきましょう。

右コートから相手前衛を超えるロブをあげる

あなたが右利きで右コート、相手前衛が同サイド（右コート）にいる場合、その前衛選手の頭上を越えるロブをあげましょう。特に相手からの返球が甘かったときに有効です。

この戦術の良いところは、相手のバックハンドでの返球を誘発できるところにあります。

バックハンドのハイボレーというのは非常に難易度が高く、前衛はこのロブをバックハンドのハイボレーで処理せざるをえないため敬遠する可能性が高いです。その結果、処理しに来た後衛がバックハンドでの返球になり、こちらに有利な展開に持っていくことができます。

ストレートも打てるぞというところを序盤で見せる

クロスの返球はミスを減らすことができる有効なショットです。しかし前衛に読まれてしまうとチャンスボールになりかねませんので使いどころが難しいショットでもあります。

そこで試合序盤でストレートの打球を見せておき、相手のストレートへの警戒をもたせましょう。こうすることでクロスへの打球が前衛にマークされづらくまります。

ストレートの打球は球威のあるものでなくて問題ありません。あくまで「ストレートに打つ可能性」を匂わせることが重要です。

試合序盤での積極的なポーチ

ダブルスにおいて試合前半にポーチを見せておくことは重要です。そのポーチですぐに得点をとる必要はなく、こちらがポーチに出る可能性があるということを相手に印象付けられればOKです。

こうすることで上述した通り、相手は山なりのトップスピンやスライスを打てなくなります。さらにクロスへの返球、安易なロブなども封じることができます。

相手の打球を絞ることでこちらのミスを削減することにもつながりますので、積極的にポーチを匂わせていきましょう。

戦術を理解して試合の主導権を握ろう！

ご覧いただいた通り、ダブルスでは相手の動きを先導するようなゲームメイクが求められます。そうすることで試合展開を有利にし、格上の相手でも勝てるような勝ち筋を見つけることができます。

さらに重要なのはパートナーとの連携、コミュニケーションです。シングルスでは孤独ですが、ダブルスでは試合中にお互いを助け合うことができます。

奥が深く面白いダブルスを、戦術を取り入れることでさらに面白く、楽しいものにしましょう！